対イラン作戦で1機45億円のMQ-9を30機損耗で悲鳴
数で圧倒し損耗が苦にならないMMA(Massed Modular Aircraft:大規模モジュール機体)構想
契約後21カ月以内に試作機飛行試験、2031年度までに初期運用態勢を納入20機で確立
記事はこの提案募集要項に関し、対イランEpic Fury作戦で1機45億円以上するMQ-9を敵の防空網により30機も破壊されたことを受け、DIUが率直に「低コストで構築可能となった多層的な防空網を備えた敵と対峙することは持続不可能だ」と募集背景を説明し、更にウクライナが安価な消耗型ドローンを有効活用している現状から、「米軍は損耗発生を受け入れ、対応する準備ができている」と明記して説明していると紹介しています。
記事は募集要項と関連米空軍幹部発言から機体要求性能を紹介し
●モジュール化され、full-motion video等の様々なペイロードを迅速搭載可能な、低コストで大量生産容易な機体導入で、現有MQ-9の任務を遂行可能で、部隊指揮官により多くの選択肢を提供可能な機体
●常時空中に留まりながら、武器発射、情報収集、電子戦実施、通信中継などを行う能力を備えることを意図。
●大規模に運用することで、損耗が出ても我の任務は達成可能で、かつ敵を防御に忙殺させ、敵に防空兵器の消耗とコスト負担を強要する
●少なくとも2,800ポンドの装備や弾薬を搭載可能で、搭載状態で少なくとも2300nm(5000㎞)の戦闘半径を確保可能。また少なくとも8000nm(14500㎞)の片道展開飛行が可能
●少なくとも飛行速度200ノットが可能で、6000フィート以下の長さの滑走路から離陸可能
●一人の操作員が、複数の当該ドローンを制御可能
●提案を採用された企業は、契約後21カ月以内に実物大の試作機で飛行試験を実施し、2031年度までに初期運用態勢を納入20機で確立可能
なお記事によれば米空軍関係者は、短期的にはEpic Fury作戦で喪失した30機のMQ-9を補充するための新型無人機だと率直に語る一方で、提案募集公示では、「この提案募集と検討過程で、MQ-9後継機の要件を直接的に明示し、将来生まれる新型機が、現時点では明確ではない要求事項も含め、将来の多様な任務に容易に適応可能となるよう取り組んでいく」と記されており、
今後も新たな要求事項を今後追加すると示唆するなど、無人ウイングマン機CCA開発で米空軍が「さらけ出した」ように、無人機に何をやらせたいのか「迷走中」の米空軍を「体現」するような「募集公示」ともなっています。
そんな「ふらふらな」米空軍の足元を見てか、MQ-9製造元であるGeneral Atomics社は、(30機のMQ-9損失の短期的穴埋めに、)MQ-9より大型で海洋監視型の「MQ-9B」(海保が5機運用中で、海自も23機の導入を計画)を、米空軍が調達する可能性も示唆しているとのことです
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45億円以上もする機体を30機も喪失したとあっては、米空軍は動かざるを得ず、遅ればせながらではありますが、MMA(Massed Modular Aircraft)構想は正しい方向だと思います。
でも、MAA構想にこれだけに多様な要求をし、更に追加要求もありそうな万能性とモジュラー性の無人機体を安価に追求しておきながら、米空軍は同時に1機300億円を超える有人次期制空機「F-47」を、毎年数千億円以上投入して生み出そうとしています。
AI搭載で自律能力を高めた安価な無人機の開発を進めれば進めるほど、莫大な開発費を投入して「無駄に高性能な」有人機を並行して開発する様子は、米空軍の「自己矛盾」を自らから証明している様にも見えます。GCAPに大金と高市内閣の外交資源を投入している日本も、「同じ穴のムジナ」ですが・・・
MQ-9の本格紛争対処
「小型ドローン射出しNet構成試験」→https://holylandtokyo.com/2023/09/26/5061/
「電子妨害ポッド搭載初期試験」→https://holylandtokyo.com/2023/05/31/4674/
「前線基地で燃料弾薬補給」→https://holylandtokyo.com/2022/12/28/4096/
「本格紛争用に1/4を機体改修」→https://holylandtokyo.com/2021/04/28/118/
MQ-9やMQ-9Bと近隣諸国
「台湾が9B追加契約」→https://holylandtokyo.com/2024/04/18/5755/
「海自が9Bを東シナ海試験運用」→https://holylandtokyo.com/2024/03/04/5603/
「米空軍が鹿屋に配備」→https://holylandtokyo.com/2022/10/27/3811/
「2回目の対中国演習」→https://holylandtokyo.com/2021/05/01/211/
「9B豪州への輸出許可」→https://holylandtokyo.com/2021/04/29/119/


7月9日付米空軍協会web記事は、同7日付で米空軍が国防省DIUと連携して関連企業に対し、MQ-9が従来実施してきたISRや攻撃任務を担うことが可能な、MMA(Massed Modular Aircraft:大規模モジュール航空機)と呼称される、安価で多少の損耗が負担にならないドローンを多数機で運用する構想に適した機体アイディアの募集を開始した、と報じています。
