21日英国で日英伊+加国防相が会談後に共同会見発表
将来の購入や共同開発検討のため「情報提供」するとか
将来の顧客として期待か?
本件を報じる各種メディアは、「オブザーバー参加に財政的負担は伴わないが、カナダは将来的にプロジェクトに正式参加し、数千億円規模の開発費分担や、完成した戦闘機を発注する可能性あり」とか、「オブザーバー参加国には、将来の購入や共同開発等に向けた検討材料として、戦闘機
の想定性能や参加企業の開発分担状況、更に機密情報の管理体制等などを情報提供する方針」と報じ、カナダの将来におけるGCAPへのより深い関与の布石と位置付けています
また前日の7月20日に新政権が発足したばかりの英国では、スターマー前首相の後任首相に就任した同じ労働党のAndy Burnham氏が、スターマー首相時の不十分な投資額の国防投資計画DIPに「怒りの辞表」をたたきつけ、国防相を6月17日に辞任したばかりの「国防投資積極派」のJohn Healey氏を新しい「財務相」として新政権が発足(新国防相は前保健相Wes Streeting氏)したことから、
英国の国防産業の株が一斉に値上がりし、BAE Systems社やRolls-Royce社トップが歓迎の意を表明するなど、20日から英国で開催中のFarnborough航空ショーが、過去最多の1600もの軍需
企業が参加する盛り上がりを見せる中、GCAPプロジェクトへの投資資金拠出が期限ぎりぎりの6月末まで決断できなかった前スターマー政権時の雰囲気から、「表面上は大きく様変わりした」と、21日付Defense-News記事は報じています
また同記事は、GCAPへのカナダのオブザーバ参加決定について、「国防分野で米国依存から脱却するカナダの動きの一環」、「カナダが欧州諸国との関係強化を図る中で、重要な国防パートナーになる大きな一歩」と紹介しつつ、GCAP自体も「欧州諸国が米国製兵器や軍事技術への依存度を減らそうとする広範な動きの一環」と位置付けて紹介しています
なおGCAPとは別に、Farnborough航空ショーにおいて英空軍のHawk練習機の後継開発に関し、BAE SystemsとBoeingとSaab社が、開発が6年も遅延しているBoeing製T-7練習機をベースにした新型練習機開発に関する契約を締結した、とも報道されています。
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GCAP共同開発に関し、「まんぐーす」の意見を繰り返し述べさせていただくと、
●英国の財政難や政治的不安定に何ら改善の兆しはなく、英国のGCAP関与は基本的に依然不安定
●欧州においても、日本においても、脅威の変化や戦略環境を見れば、戦闘機開発への投資優先は低いはずで、こんなプロジェクトのために高市首相や小泉防衛相の負担を増すことや、日本の外交資産浪費は避けるべき
明日の記事でも取り上げる予定の「Farnborough航空ショー」は、露ウクライナ戦争や米の対イラン攻撃等の情勢から、ドローンや対ドローン技術、また安価な防空兵器関連の展示を中心に「過去最多の1600もの軍需企業が参加」となっており、小泉防衛相自ら関係国との「売り込み」&「買い付け」交渉のため乗り込んでおられるのでしょう。
GCAPと英国関連
「英を恫喝し1年半のみ契約」→https://holylandtokyo.com/2026/07/03/15120/
「高市首相がG7前に英伊訪問」→https://holylandtokyo.com/2026/06/29/15077/
「3か月暫定契約」→https://holylandtokyo.com/2026/04/06/14400/
「米報道:遅延と経費増」→https://holylandtokyo.com/2026/03/13/14152/
「伊が英国の姿勢を酷評」→https://holylandtokyo.com/2026/02/02/13845/
「英が踏みとどまる」→https://holylandtokyo.com/2024/11/12/6529/
「英伊が日本に:逃げるな!」→https://holylandtokyo.com/2023/02/14/4299/
VOICE7月号が新時代の日本の防衛を特集
「GCAP投資の非効率無駄を指摘」→https://holylandtokyo.com/2026/06/12/14978/
T-7練習機の大幅遅延
「更に遅延で2029年に」→https://holylandtokyo.com/2026/07/17/15191/
「また2年量産遅れ2027年に」→https://holylandtokyo.com/2025/02/20/10642/
「更に量産遅れ2026年に」→https://holylandtokyo.com/2024/04/04/5706/
「デジタル設計の優等生が3年遅れ」→https://holylandtokyo.com/2023/04/24/4539/


7月21日、英国で日英伊3か国国防相とカナダ国防相が会談後に共同記者会見を行い、2022年に正式発足した日英伊による次世代戦闘機開発GCAPプロジェクトに、新たにカナダを現時点では「共同開発負担金などが発生しないオブザーバー参加国」として迎えることに合意したと発表し、4か国の共同声明で「志を同じくするパートナー間の協力を一層強化するうえで重要な一歩となる」とカナダ加入の意義を強調しました。