B-21がエンジン稼働試験開始&屋外写真公開

7月の「最近power on試験実施」後の初の発表
依然として「2023年末までには初飛行」維持
Brown参謀総長が「完璧な成功例」と12日スピーチ

B-21 Raider.jpg9月12日、B-21次期爆撃機について、製造企業Northrop Grumman(NG)社とBrown空軍参謀巣長が別々の場で、NG社が「地上試験の一環として、エンジン稼働試験を開始した」と発表し、

空軍参謀総長は米空軍協会航空宇宙サーバー会議の講演で、以下の側面から「B-21は完璧な成功例」だと讃え、3つの側面「設計コンセプトの実現」、「作戦運用者と装備調達関係者の緊密連携による前線への求められる能力提供」、「極めて重要な航空機の稼働体制を維持する維持整備プロセス技術の開発」を強調しました

B-21 Raider1.jpg初飛行の予定など、以後の開発スケジュールについて両者から追加言及は一切無かった模様ですが、以前から発表されている「2023年末までには初飛行」に向け、淡々と準備が進められている模様です

更に両者が7月31日に撮影されたとされる屋外と格納庫内の新しい写真を公開(空軍が2枚、NG社が1枚)したことから、12日付米空軍協会web記事は、素人にはよくわからない、以下のような機体の特徴解説しています(専門用語なので和訳に自信なしです)

・エンジン用空気取り入れ口が、従来のステルス機よりもはるかに細い。脚の格納庫扉もB-2よりはるかにシンプル。
・翼の操縦翼面が初確認できるが、片翼に3面あるように見えるそれは、B-2よりはるかに大きい

・飛行試験データ測定用の空気取り入れProbe が、機種下に斜め下方向に取り付けられている。機体が上昇姿勢時のデータ収集用かもしれない
・操縦席後方の機体上部に、のこぎり型ギザギザ形状部分が確認できるが、B-2爆撃機と同様に、空中給油用ブームの受け入れ口かもしれない

・B-21の操縦席側方窓は、以前公開された想像図より、はるかに小さく、横長で縦方向が短い

B-21 Raider3.jpgまたB-21の維持整備プロセス開発にあたっているRichardson Materiel Command司令官は、「これまでの機体開発や前線部隊での維持整備の教訓を生かすため、開発設計段階から、メンテナンス手法や作業手順の細部にこだわって関与してきた」と空軍協会イベントで力説し、困難なステルス機体の維持整備を容易化するなどに取り組んできたと説明しています
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B-21 B-2.jpgB-21爆撃機に関しては、2022年12月に機体が初披露(正面からのみ。写真撮影もカメラの能力制限付きで可)後、3月に新たな写真2枚を公開し、7月にNG社CEOが「順調」、「最近power on試験(電源投入)実施」、「2023年末までには初飛行。具体的日程は試験の進捗次第」と発表以来、

引き続き全く細部情報がありませんが、年末までにあると発表されている突然の「初飛行」ニュースを待ちましょう

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「最近power on試験実施」→https://holylandtokyo.com/2023/08/03/4911/
「豪州もB-21購入検討していた」→https://holylandtokyo.com/2023/05/15/4588/
「B-21導入による米空軍爆撃機部隊の今後」→https://holylandtokyo.com/2022/12/23/4050/
「初披露のメディア扱い」→https://holylandtokyo.com/2022/12/14/4027/
「映像で紹介:B-21初披露式典」→https://holylandtokyo.com/2022/12/05/4015/
「10の視点でご紹介:NG社事前リリース」→https://holylandtokyo.com/2022/12/01/4004/
「12月2日に初披露」→https://holylandtokyo.com/2022/10/24/3796/

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