次期戦闘機F-47は順調に設計&製造開発段階入り

国防副長官直属の重要巨大プロジェクト統括責任者(DRPM-CMWS)が語る
「前例のない成熟度」だと順調さを表現
再び「F-47 will fly in this administration」と2028年の初飛行予定確認

7月29日、米空軍の新規装備品開発部門が主催したイベントで、米国防省の重要巨大プロジェクト(F-47、CCA、B-21、次期ICBM、Air Force One等))統括責任者(DRPM-CMWS:Direct Reporting Portfolio Manager for Critical Major Weapon Systems)であるDale White空軍大将が、F-47次期制空機の開発は極めて順調で、「産業界との究極のチーム連携」を確立しつつ「前例のない成熟度」をもって「EMD設計&製造開発段階:engineering and manufacturing development phase」段階に入ったと語りました。

この「設計&製造開発段階:engineering and manufacturing development phase」段階は、F-47の全部品の成熟、融合そして試験が行われる段階で、評価用試験機が少数生産され、計画全体に問題が無ければ予算承認を得て低レート初期生産も実施される可能性がある段階だ、とWhite空軍大将は説明しましたが、既に初号機の製造が始まっている試験機体(今年2月末の同大将発言)が合計何機製造されるかには言及しませんでした。

またWhite大将は、2025年3月にトランプ大統領自らがF-47開発を発表した際の表現を再び用い、「F-47 will fly in this administration」、「fly in the coming years」と語り、2028年の初飛行予定を再確認しています。
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2027年度予算案が議会に提出された今春、予算案補足説明資料のF-47関連資料を精査した専門家が、2028年度に予算額がピークとなっていることから、「EMD:設計&製造開発段階」には2028年後半から2029年前半に入る見込みと分析していましたが、大幅に前倒しになっているようです。

ただ、試験機初飛行が2028年で変化が無いことから、次期制空機(NGAD)の研究が早い段階で開始されていたことで、F-47としてEMDの前段階である「研究フェーズ」を予定通り早期に終了できたのかもしれません。

6月17日に下院軍事関連委員長である共和党重鎮議員が「2030年代半ばまで運用できないだろう(won’t be available until the mid-2030s)」と「あっさり明言」し、F-47運用開始時期ついて「あいまい戦術」を採っていた空軍幹部を慌てさせたことがありましたが、特に新しい動きは無い・・・が正しい理解でしょう。

「まんぐーす」の邪推ですが、米国以外で進む次世代戦闘機開発で、仏独中心のFCASの破綻が明らかになってきた2月末にWhite大将が「F-47は順調」と記者団に語り、日英伊のGCAPに、米国とF-35追加導入白紙撤回で揉めているカナダがオブザーバ参加を決定したタイミングを見計らい、再びWhite大将が「F-47は順調」とアピールするあたりに、「F-47のDown-Grade版なら同盟国売却を考えてもよい」との姿勢のトランプ政権の影を感じてしまいます

これもまた「ひねくれものまんぐーす」の繰り言ですが、ボーイング社関連の問題プロジェクトである「KC-46空中給油機」「T-7」練習機は、共に「F-47」のように、「開発の出だし」は「ピカピカの優等生」だったのに、その後「坂道を転げ落ちるように」問題が多発した経緯を踏んでいます。3度目の正直となりませんように・・・

ついでに、トランプ政権誕生の直前、つまり2024年後半時点で次世代制空機計画は、以下の扱いをされていたことも記憶に留めておくべきでしょう

●1機300億円以上(F-35の3倍以上)に価格見積りを受け、対中国の基地防衛体制整備やミサイル防衛、更に宇宙部門への投資を優先するため、当時の空軍首脳は同プロジェクトの優先順位を下げ、先送りを決定
●トランプ政権による2025年3月の「F-47開発発表」を受け、前政権の空軍長官であったKendall氏は、「基地防空や宇宙アセットを改善しなければ、F-22もF-35もF-47も(敵の攻撃や妨害を受け、)離陸できない現状を踏まえれば、今後5年間で約3兆円が必要な次期戦闘機計画は優先度が低いはずだ」と、決定を厳しく非難

F-47関連の記事
「開発予算は28年がピーク」→https://holylandtokyo.com/2026/05/12/14696/
「28年初飛行に向け順調」→https://holylandtokyo.com/2026/03/06/14063/
「既に初号機製造開始」→https://holylandtokyo.com/2025/09/25/12836/
「行動半径はF-22の2倍」→https://holylandtokyo.com/2025/05/20/11601/
「ロ社F-47決定に反論せず」→https://holylandtokyo.com/2025/04/25/11392/
「高価過ぎ同盟国は購入不能」→https://holylandtokyo.com/2025/04/22/11201/
「優先度低く予算枠外だった」→https://holylandtokyo.com/2025/04/03/11185/
「ボーイング製 F-47に決定」→https://holylandtokyo.com/2025/03/24/11099/

米国外の次期戦闘機検討
「FCAS機体中止発表」→https://holylandtokyo.com/2026/06/10/14959/
「独首相が終わったと」→https://holylandtokyo.com/2026/02/27/14019/
「GCAPに加がオブザーバ」→https://holylandtokyo.com/2026/07/23/15274/

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