人権や原油価格で緊張感も米B-52をサウジ戦闘機が護衛

イランがサウジ攻撃を計画との警戒情報の中
イスラエル含む13か国がB-52の中東飛行を支援

B-52 Saudi 3.jpg11月10日、飛行ルートなど細部は不明も、2機のB-52爆撃機が「BTF:Bomber task forces」任務で中東地域を示威飛行し、イスラエルやサウジを含む13か国が何らかの形でこの飛行に関与したと米中央軍が明らかにしました。このような飛行は今年4月と9月にも行われています。

米中央軍は具体的に13か国の国名など細部に一切言及していませんが、イスラエル空軍はイスラエル領空内で同空軍F-35I型2機がB-52をエスコート飛行したとTwitterで発表し、サウジアラビアも同じくTwitterで各2機のF-15とTyphoon戦闘機がサウジ上空でB-52と共に飛行する写真を公表しています

B-52 Saudi11.jpg中東でも定期的になりつつある米空軍大型爆撃機による「BTF」飛行ですが、今回は米国とサウジ情報機関がイランによるサウジ攻撃計画の可能性をつかんでいるとのメディア報道が出たばかりのタイミングであり、注目を集めています

4月にB-52による中東「BTF」飛行をご紹介した際は、9か国が戦闘機で護衛したと表明していますが、今回はそれを上回った可能性もあり、ウクライナ情勢や中国情勢に隠れて日本で話題にならない中東情勢ですが、アラブ中東諸国のイランとイラン親派組織への警戒感は相当に高まっているものと推測されます

B-52 F-35I.jpgまた、2020年9月に成立した「アブラハム合意」(イスラエルとUAE&バーレーンの国交樹立)を受け、イスラエルとアラブ諸国との壁が急速に低下し、対イラン姿勢で協力気運が少しづつ高まる方向に変化がないことも伺えます

日本で報道を見る限り、米国とサウジの関係は、人権重視のバイデン政権と原油高を支えるサウジの姿勢もあり停滞もしくは悪化方向との印象ですが、サウジ国防省がSNSで大々的に米空軍爆撃機とサウジ戦闘機の編隊飛行写真をアピールし、「両国軍の協力は地域の安定と安全保障に貢献する」との声明を出す辺りは、「底堅い両国関係」を伺わせます

B-52 Israel F-35.jpg10日のB-52周回飛行に先立ち、11月7日までの約1週間、米国とサウジは「Nautical Defender」との海軍演習を英国も交えてアラビア海で実施しており、まさに西側とサウジの軍事協力を11月に入って強力にイランや世界に向け発信している状況です。
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イスラエル軍の護衛飛行ツイッター発表
→ https://twitter.com/idf/status/1590739568797835264?s=61&t=G4ZZEsquqC2rIgO2xopxAw
サウジ軍の護衛飛行ツイッター発表
→ https://twitter.com/modgovksa/status/1591736910908723201?s=61&t=G4ZZEsquqC2rIgO2xopxAw

世界は動いています。日本のTVや日本語報道を見ていると、頭が世界から遠ざかっていきますよ・・・皆様、ご注意を!

B-52による中東関係国と連携した示威飛行
「4月9か国戦闘機とアラビア半島周回」→https://holylandtokyo.com/2022/04/06/3105/

アブラハム合意の関連記事
「イスラエルが欧州軍から中央軍管轄に」→https://holylandtokyo.com/2021/01/19/301/
「イスラエルがUAEへのF-35に事実上合意」→https://holylandtokyo.com/2020/10/27/442/

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