電話やテキスト文書で会話して手続きや問題解決支援
約190億円をかけGeneral Dynamics社IT部門が提供
6月13日付Defense-Newsは、米海軍が今年8月から運用開始を予定している、海軍勤務者に対する装備品故障対処、IT関連トラブル対処、種々手続き等々に関する問い合わせ対応等を行う、「Amelia」との女性水兵をイメージした名称の対話型AI(conversational artificial intelligence)準備状況を紹介しています
この対話がAIは、米海軍勤務中に兵士たちが直面するトラブル特定や解決法を効率的に提供する目的で、米海軍が2021年下旬にGeneral Dynamics社IT部門と約190億円で開発契約したもので、米海軍内に存在する約90か所の「ITヘルプデスク」を統合して一本化することと抱き合わせの背策です
米海軍勤務者で所定の手続きや審査を経て「common access card」を取得した者なら誰でも、電話や文書と通じて「Amelia」利用可能になる予定で、同時に100万アクセスにも対応可能なサーバーを備えて、AI学習等で様々なノウハウを学習後に投入され、将来的には秘密情報も扱えるように順次発展拡大させる計画になっているようです
ただ単に、様々な質問への回答を記憶しているのではなく、質問者の語り口や質問文書表現から、質問者のAI対応への「不満度:frustration」を感じ取り改善に役立てたり、質問者の疑問に十分こたえられない場合には、人間に取り次ぐ機能も備えているようで、
試験段階では質問の9割に「Amelia」が適切に対応し、人間のITヘルプデスク等が対応していた際に生じていた、電話待ちを我慢できずに質問をあきらめた「abandoned calls:捨て去られた質問者」を大幅に削減する成果を上げているようです
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兵士だけでなく、軍人家族にも利用が拡大され、転勤引っ越しに伴う様々な疑問に気楽に対応してくれるなどのサービス提供も可能になれば、兵士離職率抑制にも貢献できるのでは、・・・などと思いつきました
その他、新兵の入隊教育への応用や各基地転入者への導入教育への活用など、対話型「AI」側から質問を投げかけて会話をスタートさせる、教育的活用にも可能性を感じました。多分、まんぐーすが思いつく遥か前から、そんな取り組みは始まっているのでしょうけど・・
ところで、このAmeliaイメージの女性合成画像、文化が出るな―――と感じております。
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