米豪2+2の場でのやり取りは?
いよいよ在日米軍基地か自衛隊演習場か?
それともグアムに仮置きか?
5日、米国がINF条約を破棄してアジアに中距離ミサイルを配備すると表明した直後に、米国と「2+2協議」を行った豪州首脳たちは、米国から中距離ミサイル配備に関する受け入れ要請はなく、米側から話題にすることもなかったと語りました
豪州国防相に至っては、TVインタビューで明確に、エスパー国防長官に要請する可能性があるのか直接尋ねたが、「No」との返事だったと明らかにしており、現時点では豪州には配備受け入れ要請はなかったようです
2日に米国がINF全廃条約から公式撤退し、エスパー国防長官が数か月以内にアジアに中距離ミサイルを配備したいと述べた直後から、豪州国内では米海兵隊がローテーション派遣を行っている北部のダーウィンに配備されるのでは・・・との憶測が飛び交っており、今回の米豪2+2の影のメインテーマとも囁かれていたようです
5日付Military.com記事によれば
●5日に「2+2協議」を行って米側の国務長官と国防長官が豪州を離れた後、豪州のScott Morrison首相は「その件については要請されなかったし、協議もしていない。豪州に依頼はない。下線を引いて強調しても良い」と語った
●同じく「2+2協議」後にABCテレビに対し、Linda Reynolds豪州国防相は「私はエスパー国防長官に直接質問し、豪州に配備要請する事が予期されるのかと尋ねたが、エスパー長官は明確にNoと答えた」と明らかにしている
●中国に大量の石炭や鉄鉱石を輸出して困難な世界経済の中を立ち回っている豪州に、仮に中国が対象目標となる米国の中距離ミサイル配備要請が米国からあれば、それは豪州を極めて難しい立場に追い込むことになる
●今回の豪州訪問で米側は、経済面で中国との関係を深める豪州に警鐘を発しており、ポンペイオ国務長官は「豪州は目をよく見開いて、中国の増々強硬な行いを見よ」と警鐘を鳴らしている
●また同国務長官は豪州指導者たちに「中国との貿易を続けるために、中国の行いから目を背けてはいけない」と警告し、魂を売るか、豪州国民を守るかの選択だとも表現した
●更に国務長官は「中国と貿易することは可能だと考えるが、同時に中国には世界のルールに沿って行動すべき」と要求すべきだと語った
●豪州国内では、米国が中距離ミサイルをアジアに配備すると明らかにして以来、米海兵隊がローテーション派遣を行っている北部のダーウィンに配備されるのでは・・・との憶測が飛び交っていた
●関係の専門家たちには、グアムにある米軍基地に中距離ミサイルが配備される可能性が高いと噂している
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エスパー長官による「数か月以内にアジアに中距離ミサイルを配備したい」発言を配信した米軍事メディア記事は、併せて米国防省高官の話として、
●「今月中にも射程約1100km(620nm)の低高度飛翔タイプ巡航ミサイルの試験が予定され、18ヶ月以内に配備準備が整う見込みである」
●「一方で、より長射程で射程1,860-2,490nm(3400-4500km)の弾道ミサイル開発には、5年以上必要だと見積もられている」
・・・との話を紹介していました。とりあえず1100㎞射程の巡航ミサイル(トマホークやJASSM(Joint Air-to-Surface Standoff Missile)の射程延伸版の地上発射型との見方有)を配備する場所ですので、豪州はないでしょう。
台湾はあり得ないし、フィリピンでは南シナ海対処の意味しかないので、日本かと思いましたが、グアムだとすると、有事に前方展開との考え方でしょうか?
6日夕方、日本に到着したエスパー国防長官は、日本政府や防衛省で何を語るのか・・・?
「エスパー長官がアジアに中距離ミサイル配備発言」
→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-08-04
JASSM関連の記事
「JASSMまだまだ射程延伸」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-09-15
「更なる射程延伸開発契約」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-09
「ポーランドに70発輸出承認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-30
「B-52をJASSM搭載に改良」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-13
「JASSM-ERを本格生産へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-12-17-1