独が中心となり17国体制で防空システム共同購入
既存NATOシステムとの融合でロシア脅威に備え
ドイツが中心となって2022年10月に創設され、ロシアの脅威に対抗する防空&ミサイル防衛システムの共同迅速購入などを目的とし、当初14ヵ国で始まった「欧州空の盾取り組み」(ESSI:European Sky Shield Initiative)に、今年2月のデンマークとスウェーデン追加参加に加え、7月7日に中立国として2番目でスイスが参加署名する予定だと明らかにされました
当初の14ヵ国は全てNATO加盟国で、Belgium, Bulgaria, Czechia, Estonia, Germany, Hungary, Latvia, Lithuania, the Netherlands, Norway, Slovakia, Slovenia, Romania, the United Kingdomの14ヵ国でしたが、2月にDenmark and Swedenが加わって16か国となり、7月7日にスイスがドイツで開催されるESSI覚書署名式で17番目に正式加盟するとのことです
具体的にESSIでは、既存のNATO防空システムを強化する方向で、防空&ミサイル防空システムを加盟国が相互運用性を備えた形での導入方針で、市場にある装備品を有効に迅速に開発導入することを目指しており、調達においてはNATOの「Modular Ground-Based Air Defence High Visibility Project」枠組みを活用するそうです
ただし、具体的装備としてイスラエル製の「Arrow 3」や米国製の「パトリオット」と言った欧州製でない装備名が上がっていることにフランスが強く反対し、加盟を拒んでいる現状もあるようです。
日本の「左巻き」の皆様が良く事例として取り上げられる「欧州の中立国」ですが、脅威の変化に即し、時代の変化に応じて、柔軟に仲間を作って国益を追求する姿勢を是非学んでいただきたいと思います。
またフランスはフランスだなぁ・・・と改めて感じるESSIでした
ウクライナで学ぶ防空の重要性
「ウクライナで露が制空権で優位に!?」→https://holylandtokyo.com/2023/06/28/4795/
「世界初の対無人機等の防空兵器消耗戦」→https://holylandtokyo.com/2023/01/27/4220/
「イラン製無人機が猛威」→https://holylandtokyo.com/2022/10/20/3787/
「ウで戦闘機による制空の時代は終わる」→ https://holylandtokyo.com/2022/02/09/2703/
「欧州空の盾」計画に中立国スイス&スウェーデン参加
世界の安保・軍事情報を伝えたい ブログ「東京の郊外より」支援の会
米国を中心とした世界の軍事メディアが報じている、世界の標準的な安全保障情報や軍事情報をご紹介するブログ「東京の郊外より・・・」を支援するファンクラブです。ご支援お願いいたします。
ブログサポーターご紹介ページ
お支援下さっている皆様、ありがとうございます! そのお気持ちで元気100倍です!!! ●赤ちょうちんサポーターの皆様(3000円/月) ●ランチサポーターの皆様(1000円/月) mecha_mecha様 kenj0126様 ●カフェサポー...