2025年大統領令で米陸軍は2028年9月末までの稼働開始がマスト
5基地はすべて異なる5企業が担当し、20基以上のミニ原子炉納入の模様
5基地は引き続き外部商用電源も使用可能状態で
原子炉は担当企業が「所有&運営」で、軍や基地負担軽減
「運用終了時は2年以内に放射性物質完全撤去」が条件に
Fort Drum (New York州北部)→担当企業Westinghouse
Fort Campbell (Kentucky州) →BWXT Advanced Technologies
Fort Bragg (North Carolina州) →Antares Nuclear
Fort Benning(Georgia州西部) →Radiant Industries
Fort Hood(Texas州中央部) →General Atomics
米陸軍は協力関係にある国防省DIU(Defense Innovation Unit)と共に発表を行い、計画総額が約3300億円で、今後5年間で20基以上のミニ原子炉を設置する予定(3300億円に含まれるか不明)だと説明しました。米陸軍は個別企業ごとの契約金額や契約ミニ原子炉数に言及しなかったようですが、5企業の一つRadiant社は同日、アイダホ国立研究所で試験中のKaleidos ミニ原子炉を最大15基納入する1100億円契約に合意していると発表し、
General Atomics社も同日に5~20メガW級のミニ原子炉GA-TESを開発中で、両社とも開発中のミニ原発が車両輸送可能だとアピールし、米国防省が2022年に開始した「Project Pele:空輸や車両輸送が可能なミニ原子炉開発」の成果が引き継がれ、大統領令で「米軍のミニ原発導入推進の先導役」を指示された米陸軍幹部が、「敵の攻撃目標になる」との各方面からの反対意見が根強い中で、事業に取り組む様子をアピールしています
米陸軍が発表した5基地計画の概要など(各種報道等から)
●従来の民間電力会社の電力網利用は継続しつつ、非常時のサイバー攻撃や物理的攻撃、自然災害で商用電源が停電しても、基地機能を維持することが狙い
●米陸軍ではなく「担当民間企業がミニ原発を所有&運営」し、軍の負担を減らし民間資本参入を促す。
●厳しい核廃棄物処理ルールを設定し、「運転終了後は2年以内に全放射性物質の撤去」を企業に義務付け。過去(1950〜60年代)に軍用原子炉の汚染処理で苦労した教訓受けた配慮と推定
●米陸軍は5基地選定を「任務内容、電力網の実現可能性、環境問題、安全性等の多様な視点からの分析評価」に基づき実施と説明。外部専門家等は、この広範囲な分散配置は、気候や地形、周辺
の民間電力網の特性が異なる様々な地域で、ミニ原発が安定して独立稼働できるかを多角的にテストする意図もあるだろうと分析
●5基地全ての担当企業が異なる点に関しては、米空軍が2025年にアラスカ州Elelson空軍基地にミニ原発建設&運用する企業を「OkIo社」に絞り込む過程で、今回の5企業に加え、「Kairos Power」「Oklo」「X-Energy」等々も交えて激しい受注競争が起こり、国防省と関連企業間でしこりが残っているため・・・との見方もある
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米空軍がアラスカ州Elelson空軍基地にミニ原発建設&運用する企業を「OkIo社」の予定と発表した2025年6月11日時点では、米空軍省の担当幹部が、稼働開始予定時期を「2030年までの完成を期待」と濁し、まだ今後、環境分析(永久凍土の融解や地震活動など)、契約交渉と許認可手続
き、原子力規制委員会の承認、そして具体的工事計画など、多くのステップを踏む必要があると「歯切れの悪い」状態でしたが、
2025年5月の大統領令が「米軍の先陣を切って米陸軍が2028年9月末までに稼働開始」と明示し、陸軍長官が国防省全体における「基地用と作戦用の原子力エネルギー」の実質的な執行責任者になって、国防省全体のミニ原発導入に関する制度、規制、安全管理、燃料供給、廃炉などのノウハウを蓄積し、国防省全体に普及する役割を担ったとネット上では解説されており、米陸軍は「猪突猛進」態勢なのかもしれません
また米軍へのミニ原発導入は、
① 敵のサイバー攻撃・破壊工作などによる送電網喪失への備え
② 大規模戦争時の燃料輸送への依存低減
③ 戦力投射の拠点となる基地の継続稼働
④ AIや高度な情報処理による電力需要増大への対応
⑤ 米国の先進原子炉産業そのものを育成する・・・と一般に解釈されています。
ミニ原発関連の記事
「空軍がアラスカ基地で建設契約」→https://holylandtokyo.com/2025/07/16/11872/
「しぶとく匍匐前進中」→https://holylandtokyo.com/2025/06/18/11406/
「議員団が太平洋軍配備要望」→https://holylandtokyo.com/2024/01/16/5432/
「デモ機製造決定」→https://holylandtokyo.com/2022/06/20/3344/
「25年デモ運用目指しProject Pele開始」→https://holylandtokyo.com/2022/04/19/3147/
「ミニ原発反対論」→https://holylandtokyo.com/2021/06/29/1960/
「サイバー停電に備え」→https://holylandtokyo.com/2020/03/11/779/


8月26日、米陸軍が「Janus program」に基づき、米本土内5基地にミニ原発を設置し、2025年5月の大統領令で明示された「米軍の先陣を切って2028年9月末までに稼働開始」するため、各基地で異なる5つの企業を選定したと発表し、対象5基地と各基地担当企業を明らかにしました。5基地と担当企業は以下に記述し、5基地の位置は図示の通りです。
