ただ、どの記事も「我が国のあるべき防衛戦略」を様々な専門的視点で考察して課題や提言を盛りだくさんに書き込まれた論考や対談録であり、短いブログ記事で「概要」をご紹介することは到底不可能ですので、本日は「まんぐーす」が見て、「改めて再確認しておきたい事項」とか「へぇ・・」とか「なるほど」とか「わかりやすい分類」とか「そうなんだ」等々と感じた一部分の、「コピペ的概要紹介」をさせていただきます。
あくまで細部の一部分の「短いコピペ的な概要紹介」で、各論考全体が訴えようとしているメイン主題を取り上げることなく、記載内容の「一部」を「まんぐーすの興味や好み」で「つまみ食いする」ことになりますので、読者の皆様が「消化不良」を起こしそうな内容となりますが、ご興味のある方は是非現物記事をご確認いただければと存じます。
●森本敏・元防衛大臣「3文書に見直しで真の防衛力を」
・防衛産業の再編関連で→無人機やミサイルや弾薬分野が再編対象で、現在は中小企業が分散担当している状態を、一つの「企業体」に統合・再編すべき。政府が予算やインフラ面で全面支援し、「企業体」に資金提供する方向性で。最終目標は航空機産業の再編だが、ミサイルや弾薬と同様に歴史的経緯から再編が容易ではないが。
・サイバーに関して→「何が問題か」は議論されていても、「何をやるべきか」が語られていない
・核関連→非核3原則と原子力潜水艦導入に関しては、自民党として現時点では手を出さないことになった模様
・現在の3文書には無い、新たに必要な視点が2つ→①兵器体系の非対称性→安価な敵ドローンを価格100倍の高価なミサイルで迎撃している問題 ②防衛産業の重要性
●自民党の3議員「ニュー安保族による国家戦略」
・小林鷹之・大野敬太郎・塩崎彰久の3議員
・安保3文書の見直しに当たり→従来は防衛力強化・自衛隊の能力向上・防衛装備の充実に重点が置かれがちだったが、国防の基盤となる国の経済社会活動の確固さが大前提であり、経済安全保障の政策をど真ん中に位置付ける必要アリ
・戦略的自立性と戦略的不可欠性の観点から課題が山積。特に自律性。何か事態が発生してから対応の姿勢から脱却し、平時から有事に備えた体制を構築する姿勢へ
●小野圭司・防研の防衛基盤研究室「防衛支出が日本経済を左右」
・防衛支出の経済効果の特徴→防衛支出は全要素生産性(TFR)向上に資する。①防衛では先端技術が統合使用されるためシステム統合力が向上 ②他の公共投資に比し、土地収用の必要性が小さく、効果の迅速性が高い ③基礎研究と応用研究を結びつける準基礎研究の効果が高く期待
●村野将・ハドソン研究所上席研究員「新しい戦い方を実装せよ」
・原潜導入は、原子炉管理の要員やインフラ整備のコスト・時間・組織課題からリスクが高すぎるため、通常型潜水艦への垂直発射管VSL搭載や、より大型の通常動力潜水艦に大型VSL搭載を追求すべき
・様々な台湾有事に備えた机上演習や分析検討を踏まえ
水上戦では→①有人艦艇のみでは中国艦艇対処は困難 ②空自戦闘機は防空に手いっぱいで、艦隊攻撃は期待薄 ③中国の防空能力は更に強化され、極超音速兵器も将来は効果減 →これらを受け、25式地対艦誘導弾に加え、無人水上艇や無人水中艇に対艦攻撃ドローンを装備すべし。水中艇の効果が特に高い。
航空戦では戦闘機による航空優勢確保は成立困難→①戦闘機数で中国が圧倒的に優位 ②戦闘機の運用基盤の飛行場が極めて脆弱 ③戦闘機の活動可能空域が極小←中国防空兵器の射程が日本海の西側半分までカバー →これらを受け、日本防空と米軍来援を可能とするため、太平洋側の運用基盤充実と飛行場の抗たん化と、滑走路に依存しない防空態勢の整備が肝要
・運用基盤の強靭化を疎かにしたまま、防衛費増額分を主要装備の買い増しに振り向けても、損耗を増すだけで戦局は変えられない。いずれのWar-Gameも、装備品調達と運用基盤強化のバランスの取れた投資を費用対効果が高いと評価
●土屋貴裕・京都外大教授「中国の戦争準備が突き付ける現実」
・中国は近年、内務、規律、隊列といった基本ルールまで見直し、戦備を日常管理の中心に据える方向を明確にしている。
・この視点で見ると、近年の軍高官の更迭や失脚は、習近平の独裁強化との視点だけでなく、派閥・人脈・軍種の縄張りでゆがめられない体制づくりとも理解可能。また反腐敗も、軍の一元運用を阻害する要因の除去であり、有事に機能する指揮体系へのくみかえのプロセスと理解すべき。
●松原美穂子・元防衛省官僚・NTTサイバー安保戦略担当「ウ企業の戦いと日本への示唆」
・露によるウクライナ侵攻は、戦争が軍事のみで完結せず、長期消耗戦の中で国家の重要インフラである電力・通信・鉄道・金融などの維持問題を突き付けた
・2014年の露によるクリミア併合後、ウはサイバー防御能力を8年かけ強化し、現在のウの同能力に欧米高官は驚嘆している
・一方、金融機関のデータ保存、重要発電施設の指定、通信や水道や交通など重要インフラの物理的防御準備は後手後手。インフラの維持整備に当たる現場作業者に死傷者が増加し、家族への補償や支援問題など問題が山積。
・ウクライナ高官「露のウ侵略など、21世紀の世にあるはずがないと思い込んでいた。ウの失敗を繰り返すな」
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「まんぐーす」の手抜きで、ご紹介できなかった2つの論考は、布施哲・IISE特別研究主幹「2正面時代の鍵を握る無人アセット運用」と、相良祥之・国際文化会館主任研究員「安保と経済を統合する創力安全保障構想」の2本です。
私が普段ブログでご紹介している内容との関連では、「村野将・ハドソン研究所上席研究員」が執筆された「『新しい戦い方』を実装せよ」が近しい関係にあるのですが、
「まんぐーす」の様に下品でない村野さんが、言葉を駆使して丁寧に、オブラートに包むように、「費用対効果が悪い戦闘機に、巨額投資をしている場合ではない」とご主張されているものと、自分本位に理解させていただきました。誤解であればお許しください。
仏独西によるFCAS関連
「戦闘機共同開発は中止」→https://holylandtokyo.com/2026/06/10/14959/
「仏中核企業トップもあきらめ感」→https://holylandtokyo.com/2026/03/09/14076/
「独首相はもう終わりだと」→https://holylandtokyo.com/2026/02/27/14019/
仏独主導の核抑止に関する「欧州安保体制再構築」
「Nuclear Steering Group設置」→https://holylandtokyo.com/2026/03/10/14095/
日英伊GCAPも青色吐息
「3カ月暫定契約で息継ぎ」→https://holylandtokyo.com/2026/04/06/14400/
「米報道:遅延と経費増」→https://holylandtokyo.com/2026/03/13/14152/
「伊が英国の姿勢を酷評」→https://holylandtokyo.com/2026/02/02/13845/
「伊が開発費3倍増審議」→https://holylandtokyo.com/2026/01/23/13760/
「陰然な雰囲気のGCAP」→https://holylandtokyo.com/2025/01/24/10678/


月刊誌「VOICE」7月号が「戦争時代の防衛戦略」との特集を組み、高市政権下で進む「安保3文書」見直しに様々な立場から関わっている与党政治家や専門家10名による極めて充実した8本の論考や対談録を掲載しています。重要なトピックでありながら、オールドメディが真剣に取り上げない話題ですので、8本の論考から6本を取り上げたいと思います。