米空軍は爆撃機の空対空戦闘使用(Arsenal Ship化)を継続検討中

2026年版「戦闘機構成の年次報告書」でも検討に言及
大量の中国軍戦闘機数に空対空アセット不足の現実踏まえ
機体内部にF-22は8発、F-35は4~6発
B-21内部庫には16〜24発、B-52なら翼下含め32発以上可

10月23日付米空軍協会web記事が、米空軍が10月16日に定例議会報告した「戦闘機部隊の構造に関する年次報告書(fighter force structure report)」を別の角度から解説し、圧倒的な数的優位にある中国の戦闘機や作戦機に対応する米軍戦力の絶対的な不足(空対空戦闘能力の不足)に対応するため、

米空軍は主に新型戦闘機(F-47やF-35やF-15EX)開発取得や4世代機(F-15やF-16の近代化改修)、更にCCAの開発&有効活用に取り組んでいくと同報告書で説明しているが、同時に、2024年頃から米空軍幹部が検討を表明している「爆撃機への空対空ミサイル大量搭載による対処」も、その有効性と必要性から、引き続き有力なオプションとして検討中と報告されている・・と紹介しています。

23日付記事は報告書記述を引用し、爆撃機活用以外の選択肢の難しさを紹介
●年次報告書は、米空軍はF-35A、F-15EX、F-47を可能な限り多く調達する策を検討しているが、「財政状況と工業生産の制約」により、戦闘機の調達目標を達成できない可能性もあると認めている
●また同報告書は、現有第4世代機F-15やF-16の将来戦場での有効性確保するための「先進的な近代化策」に関し、十分な機数の改修実施には改修用インフラ整備だけで10年以上が必要で、機体年齢30歳以上の機体への投資は適切とは言い難い示唆
●更に、無人ウイングマン機CCAは急速進化中で、開発は計画を前倒しする勢いで進む可能性が高いが、現在開発中のCCAは将来戦闘機部隊の計画を変更する段階にはない、と同報告書は記載

また同記事は「爆撃機の空対空Arsenal Ship化」に関し経緯を紹介・・・
●2024年10月(当時はF-47の高コストがネックとなり開発計画が一時停止中で、F-47無しで制空権を確保する方策を模索中)、当時のAllvin空軍参謀総長が記者団からの質問に対し、「次期ステルス爆撃機B-21に制空権確保の役割を期待する可能性を排除していない」と回答
●2025年9月29日付米空軍協会web記事:同協会機関誌編集長が取材した匿名の関係筋は、「米空軍は、B-21のようなflying wing-typeのステルス爆撃機に数十発の空対空ミサイルを搭載し、将来の制空機部隊の構成要素となるかを検討している」と発言
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23日付米空軍協会web記事は、以上のように関連の年次報告書記述と「爆撃機の空対空Arsenal Ship化」に関する周辺状況を紹介し、「爆撃機に空対空攻撃能力を装備する可能性がある」と紹介するにとどめていますが、以下では、「爆撃機の空対空Arsenal Ship化」について、参考になりそうな「ググった結果」をご紹介しておきます。

本命の次期ステルス爆撃機で開発順調なB-21について
●空対空ミサイル(AIM-120や260)搭載能力は、ステルス性を維持する内部兵器庫搭載では、F-22は8発、F-35は4~6発だが、B-21は推定で16〜24発可能
●その機動性から敵戦闘機脅威の回避能力が高いF-35やCCAが探知した敵機位置情報等をデータリンクでB-21が受領し、B-21は自らレーダーを使用せず被発見を避けつつ、大量の長距離空対空ミサイルを最大限有効活用する運用構想

●B-21は航続性能と隠密性を生かし、敵空域深くに進攻し、防空網に守られた「安全空域」で主に活動する敵のAWACSや空中給油機等の高価値目標を狙い事も想定
●またCCAを操る母機としてのB-21にも期待。敵陣深くまでCCAをおとりやShooter等にしながら従えて侵攻も選択肢

B-52を活用する場合は
●元からステルス性が無いB-52は、機内と翼下の両方にミサイル搭載すると、翼下に24発、機内に8〜12発、合計で32発以上と推定

ここまで説明して今更ですが、「まんぐーす」は、台湾有事や対中国有事が発生したとしても、戦闘機同士の空中戦が発生する可能性は低いと思います。

机上計算では、中国軍戦闘機と西側戦闘機の戦闘行動半径が「重なる」部分はあるでしょうが、「戦時捜索救難CSAR」態勢が不十分なエリアにまで、西側戦闘機が長距離飛行のリスクを犯してまで参戦するとは考えにくいと思います。そもそも、戦闘機を展開可能な前線基地を確保&維持可能でしょうか?

空中戦以前に、長射程の弾道&巡航ミサイル攻撃(長距離ドローン攻撃を含む)、サイバー&電子戦、工作員等による特殊作戦等々で、戦闘機の進出可能な基地基盤は消失していると考えるのが自然だと思います。

爆撃機に数十発の空対空ミサイル搭載検討
「米空軍がB-21ベース機体に」→https://holylandtokyo.com/2025/10/01/12909/

空対空ミサイルの発達AIM-120と最新AIM-260
「260 製造拡大枠組み合意」→https://holylandtokyo.com/2026/10/08/15694/
「260搭載飛行機体を初確認」→https://holylandtokyo.com/2026/05/26/14800/
「120 AMRAAMの現在位置」→https://holylandtokyo.com/2024/10/23/6337/
「120は2026年製造中止のはずが大増産中」→https://holylandtokyo.com/2023/05/17/4556/

米海軍による長射程の空対空ミサイル開発発表
「射程250nm(460km)のミサイル」→https://holylandtokyo.com/2026/08/31/15522/

空対空戦闘能力の補完強化策
「空中戦を劇的に変える新兵器X-68A開発」→https://holylandtokyo.com/2026/03/04/14038/
「安価な空対空ミサイル提案募集」→https://holylandtokyo.com/2025/11/27/13226/

情報根拠や信ぴょう性はフワフワですが
「中国軍のPL-16は射程2~300km?」→https://holylandtokyo.com/2026/07/02/15059/

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