米海軍内の選定作業は終了済で国防省の承認待ちの模様
米海軍は2026年度予算案に非掲載も、議会が予算復活の動き
海軍の航空部隊司令官が「最終決定が楽しみ」と余裕の発言
(米海軍内での選定作業は既に終了し、)米国防省の首脳陣による最終判断を待っている状態だと報じ、最終発表が無いため、米海軍は2026年度予算案で必要経費を要求していないが、米議会の上下院両方が、1500~2100億円の予算追加に動き出していることが、米海軍幹部の楽観的な口ぶりにつながっていると報じています
FA-XXの機種選定は、Northrop GrummanとBoeingが最終候補(ロッキードは3月に落選)に残っていますが、米空軍の次期制空機が今年3月21日にトランプ大統領自らの発表でボーイングF-47に決定したばかりで、国防省幹部の中には、空軍と海軍の6世代機同時開発は米軍需産業の能力からしてリスクが高すぎると懸念する声も根強く、米国防省による最終判断が遅れている背景ではないかと言われています。
4月にFA-XXについて海軍司令部航空作戦部長(少将:Director, Air Watare Dvision)は
●FIA-XXは、2040年代に予期するハイブリット航空団(有人と無人航空機の完全統合部隊)への架け橋
●AI等の新機能が搭載され、計画中の海軍AI操作無人機CCAや、将来の大型無人機など、有人と無人航空機をより密接に連携運用する新時代へと海軍を導く
●またFA-XXは、無給油での航続距離が25%以上伸びる(※FIA-18の航続距離は約1275nmで。F-35Cは1200nm以上)・・・と語っていたところです
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しかし、まんぐーすの信頼する海軍OBや研究者は、このFA-XX導入を厳しく批判しています
●ハドソン研究所Bryan Clark研究員(海軍OB)の2020年下院証言→米海軍財政の厳しい現実からすれば、新しい機体を開発導入することは事実上困難で、FA-18派生形にならぎるを得ないはず。FA-18製造ラインを維持すべき(残念ながら2020年にFA-18製造終了済)
●元海軍次官Bob Work氏→海車と海兵隊がF-35のB型とC型、更にFA-18の3機種運用になって維持整備面を含めて既に難しい課題に直面しているのに、4機種目のFA-XX導入に大きな懸念を持っている。航続距離が必要なら無人機が適切なことは各種分析から明白であり、無人機開発&導入に進むべきだ
●元米海軍トップGarry Roughead退役大将(無人艦載攻撃機X-47Bを開発推進していた現役時から、米海軍内の無人攻撃機に対する消極姿勢を問題視)→2012年に無人艦載機が初飛行や着艦試験を成功させたのに、その成果は放置されたままだ。これほど重要な新技術に、これだけ意情な姿勢は許しがたい
軍需産業政策上からすると、Northrop Grumman提案に決まりそうな雰囲気ですが、米空軍のF-47と並び、航続距離が中途半端な有人艦載戦闘機導入が決まるのでしょうか・・・
基地防空強化や他の重要課題優先で後送り予定だったはずの空軍F-47に続き、艦載無人攻撃機技術を10年以上前に確立したはずの海軍も、空母戦闘機族の組織防衛が実った時代逆行のFA-XX導入に向かうのでしょうか?
迷走する米海軍のF/A-XX
「間もなく発表⁉」→https://holylandtokyo.com/2025/04/14/11245/
「海軍トップ:選定は予定通り」→https://holylandtokyo.com/2024/10/10/6403/
「企業:海軍から選定計画変更の通知なし」→https://holylandtokyo.com/2024/08/19/6176/
「依然として検討中」→https://holylandtokyo.com/2021/04/06/100/
「米議会がFA-XX構想遅れに不満」→https://holylandtokyo.com/2020/06/30/634/
皆が夢見た・・組織防衛がつぶした無念X-47Bの過去記事
「X-47企業がMQ-25から撤退」→https://holylandtokyo.com/2017/11/02/7124/
「X-47の夢終焉」→https://holylandtokyo.com/2016/02/03/7736/
「組織防衛でX-47妨害」→https://holylandtokyo.com/2015/02/07/8123/
「要求抑制は組織防衛だ」→https://holylandtokyo.com/2014/08/04/8327/
「夢しぼむ・・無念」→https://holylandtokyo.com/2013/09/25/8697/
「空母に初着艦」→https://holylandtokyo.com/2013/07/14/8749/
「空母から初離陸」→https://holylandtokyo.com/2013/05/16/8814/
「夏にRFP発出か:無人艦載機」→https://holylandtokyo.com/2013/04/02/8832/
「空母甲板上で試験中」→https://holylandtokyo.com/2012/12/12/8979/
「X-47Bが空母搭載試験へ」→https://holylandtokyo.com/2012/11/30/9029/
F-47関連の記事
「F-47行動半径はF-22の約2倍」→https://holylandtokyo.com/2025/05/20/11601/
「口社F-47決定に反論せずF-35改追求」→https://holylandtokyo.com/2025/04/25/11392/
「海軍F/A-XXや同盟国との関係」→https://holylandtokyo.com/2025/04/22/11201/
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「ボーイング製 F-47に決定」→https://hoyandtokyo.com/2025/03/24/11099

