米陸軍が位置航法時刻PNT演習をFive Eyesと強化

妨害下での Positioning, Navigation, Timing 重視
専門チーム CFTを拡大強化編成して
9月の演習では 130組織が150新技術評価

PNTAX Army.jpg10月16日付 Defense-News が、米陸軍が特別チーム CFT (Cross Functional Team)を改編強化し、最も緊密な同盟国 Five Eyes(米英加豪 NZ)と共に能力強化に注力している位置航法時刻(Positioning, Navigation and Timing)の確実な把握と部隊利用に関する取り組みを、PNTAX 特別演習等への取り組みを通じて紹介しています

正直なところまんぐーすは、「位置航法時刻(PNT:Positioning, Navigation and Timing)の確実な把握と部隊利用」の重要性を身に染みて理解できていませんが、精密誘導兵器や無人機が戦場の主役となり、各種センサーや指揮統制情報をリアルタイムで共有する必要がある現代戦では、敵の電磁スペクトラムやサイバー領域等での妨害下でも強靭に機能するPNT が不可欠だということでしょう

PNTAX Army2.jpg同記事が伝えているのは、PNTに焦点を絞った年次演習 PNTAXの6回目を9月に実施し、同盟国 Five Eyes(米英加豪NZ)から600名の参加を得て、130以上の組織が150以上の新技術評価を3週間かけて行ったこと、同演習を企画運営する陸軍司令部の特別チーム CFTが、従来の Assured Positioning, Navigation and Timing/Space CFT から、All-Domain Sensing CFT へ編成も強化され本格的に機能開始した点です

また、細部については言及できないとしながらも、「他に類を見ない」現実的な脅威環境を提供している演習 PNTAXが今後数年間で規模を拡大し、米陸軍の他の実験や演習や活動と統合してPNTAXが実施される可能性が高いと、同CFT リーダーMichael Monteleone 氏が取材に対し説明しています

PNTAX Army3.jpgMonteleone氏は更にPNTAX年次演習の方向性に関し、「本格紛争を想定した厳しい環境での部隊評価のため、従来とは異なったものとなる。宇宙から地上の全てを含む、人間と機械が融合したシステム編成を通じ、より強靭なアーキテクチャーへ向かう。より多くのロボットや無人機機能を導入する」、「搭載型および非搭載型の PNT システム配備が成功しつつあるが、全ドメインセンシングに向けてはまだまだ実施すべきことが残されている」と語っています
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PNTAX Army4.jpg極めて抽象的な記事紹介で終わり、補足情報も提供できず申し訳ありませんが、「PNT」や「PNTAX」との言葉に接していただくと共に、米国を中心とした同盟関係の中核をなす FiveEyes だけで大規模に演習を行っている点から、その重要性や米軍の力の入れようを感じていただければと思います

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