無人艦載給油機MQ-25がF-35C型へ初給油

6月のFA-18、8月のE-2Dへの給油試験に続き
今後は冬からの空母上試験に向け機体調整へ
今年中にMQ-25飛行隊新設へ
2024年の運用開始に向け順調か!?

MQ-25 F-35C.jpg14日米海軍は、地上基地を離陸した無人艦載空中給油機MQ-25が、初めてF-35C型機への空中給油試験に13日に成功したと発表しました。MQ-24は6月にFA-18へ、また8月にはE-2C早期警戒機への給油試験に成功しており、これで主要空母艦載機への空中給油試験に成功したことになります

今後は、今冬からの空母甲板上での機体取り回しや空母からの離発着を伴う試験に進むため、これまでの試験結果を踏まえた機体改修などに入る模様で、2024年と言われている本格運用開始に向け順調なようです、なお、今年後半にはMQ-25受け入れ部隊が発足するようです

以下では、報道を基に、今回のF-35への給油試験を含め、これまでのMQ-25の空母艦載機への給油試験を並べてご紹介します。試験機はいずれも、ボーイングの開発拠点があるセントルイス空港から飛び立ち、陸地上空の試験空域で実施されています

14日付Defense-News記事によれば
MQ-25 FA-18.jpg●6月4日、初の艦載機への給油試験:相手FA-18
https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-06-08
— 初めての空中給油試験は慎重に行われ、実際の給油前に数回、ドローグとFA-18の「カラ接続:dry connects」を行って問題ないことを確認
— その後、高度やその他の条件を変えて2回、300ボンドと25ポンドの給油を実施

●8月日時不明、FA-18からMQ-25を操作するバーチャル試験
— 通常地上や艦艇から指示を受け飛行するMQ-25だが、この間管制権を飛行中のFA-18が持ってMQ-25を操作するバーチャルでの試験実施
— バーチャル空間でFA-18がMQ-25に対し、給油相手機との会合地点を変更指示する等の試験実施

●8月18日、E-2Dへの空中給油試験
— MQ-25の試験機T1は、約6時間のフライトでE-2Dへの給油実施
— E-2Dは従来空中給油を受けるシステムを装備していなかったが、MQ-25に備え2019年に空中受油能力付与改修
(空母への人員物資輸送を担うE-2Dと同型型機のC-2輸送機改修は不明

●9月13日、F-35C型機への給油試験
— MQ-25の試験機T1は、約3時間のフライトでF-35Cへの給油。チェイス機であるFA-18とともに空域の雲や気象状況を確認した後に試験実施
— MQ-25のドローグを使用した空中給油は、高度1万フィート、速度225ノットで行われた

●その他地上試験や今後
MQ-25 F-35C 2.jpg— 上記の空母艦載機を相手にした空中給油試験飛行以外にも、受けて側機の操縦に影響を与えるMQ-25後方の気流の乱れを把握する飛行や、様々な気象や飛行条件によるMQ-25の飛行特性を把握する試験、更に空母甲板上での離着陸前後の動作基準をつめるための離発着など、計36回の飛行試験を実施した

— 3機種への空中給油試験を無事終えたMQ-25は、空母甲板上での取り回し用システム搭載などの改修に入り、今後冬季から予定されている空母上での試験に備える
— 米海軍は8月、最初のMQ-25受け入れ飛行隊(VUQ:Unmanned Carrier-Launched Multi Role Squadron)として第10VUQを今年後半に立ち上げると発表し、その後時期未発表ながらVUQ-11とVUQ-12も編成する予定になっている
///////////////////////////////////////////////////

MQ-25からF-35Cへの空中給油機試験映像(35秒間)

MQ-25飛行隊の名称が「・・・Multi Role Squadron」となっていますが、空中給油だけでなく、将来的にはISR機や通信中継機として、更には兵器を搭載する可能性を匂わせています

まぁ、ここまでは順調なMQ-25開発ですが、この様子を見ると2014年前半くらいまでは可能性のあった無人艦載ステルス攻撃機X-47の夢も同時追求できなかったのか・・・との思いに駆られます

MQ-25関連の記事
「FA-18への給油に初成功」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-06-08
「MQ-25操縦者は准尉で処遇」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-12-23
「試験用空母確保難で3年遅れか?」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-06-11
「空母艦載機の2/3を無人機に」→https://holylandtokyo.com/2021/04/06/100/
「MQ-25地上から初飛行」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-20
「2019年6月の状況」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-04
「MQ-25もボーイングに」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-09-01-1
「NG社が撤退の衝撃」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-29-1
「提案要求書を発出」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-13
「MQ-25でFA-18活動が倍に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-09-03
「MQ-25のステルス性は後退」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-27
「CBARSの名称はMQ-25Aに」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-17
「UCLASSはCBARSへ?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-02-02
「UCLASS選定延期へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-02-05-1
空母艦載の無人攻撃機構想がしぼむ様子
「組織防衛VS無人機導入派」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2014-08-01
「哀愁漂うUCLASS議論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-02-17
「UCLASSの要求性能復活?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-14
「夢しぼむUCLASS」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-09-21
無人艦載攻撃機X-47Bの夢
「夏にRFP発出か:無人艦載機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-03-28-1
「映像:空母甲板上で試験中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-11
「映像:X-47B地上カタパルト発進」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-01
「X-47Bが空母搭載試験へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-11-28-1

世界の安保・軍事情報を伝えたい ブログ「東京の郊外より」支援の会
米国を中心とした世界の軍事メディアが報じている、世界の標準的な安全保障情報や軍事情報をご紹介するブログ「東京の郊外より・・・」を支援するファンクラブです。ご支援お願いいたします。
ブログサポーターご紹介ページ: 東京の郊外より・・・
お支援下さっている皆様、ありがとうございます! そのお気持ちで元気100倍です!!! ●赤ちょうちんサポーターの皆様(3000円/月)  guest4e4970ea6984様  gueste29a9f838354様 ●ランチサポーターの皆様(1000円/月)   ●カフェサポーターの皆様...
タイトルとURLをコピーしました