2019年9月に初飛行のMQ-25がFA-18へ給油
今後様々な飛行パターンで試験を続け、2024年任務投入へ
7日米海軍は、空母艦載無人空中給油機MQ-25の試験機がFA-18に対し、4日初めて空中給油を行ったと発表しました。試験はMQ-25の開発拠点があるイリノイ州のMidAmerica空港からセントルイス周辺で実施された様です
試験はMQ-25に装着された給油ポッドから伸びた「probe-and-drogue方式」の給油ホースを使用して実施された様です
米海軍とMQ-25開発担当のボーイング社は、試験を通じで得られた「給油機と相手機に生じる気流振動」などの分析に取り掛かっており、分析結果を踏まえて給油側・受け側双方に対する対策検討が進められ、飛行ソフト改良などに活用されますが、今後の飛行試験計画に大きな影響を与えるものではないと予期されているようです
今後数か月にわたってMQ-25による給油試験は続けられ、様々な飛行諸元で機体の最大性能を確認しつつ、様々な設定で給油試験を繰り返す予定でだそうです。
また空母甲板上での取り扱いや取り回し要領についても、今年後半にむけ煮詰められるようです
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今後、給油対象機となるF-35C型やEA-18Gにも試験を行い、MQ-25はまず空中給油機として機能確立を目指しますが、ISR任務にも活用したいと米海軍は考えており、今後の進路が迷走しないことを祈ります
また昨年の今頃には、艦艇修理予算や造船所の人的能力低下から空母の修理が遅れ、MQ-25試験運用用の空母が十分確保できない可能性があり、最大でMQ-25運用開始が3年遅れる可能性があるとのは報道があり、海軍幹部が「3年まではいかないだろうが、影響が出るかもしれない」と懸念を認めたところです
2022年度米海軍予算案の肝は、この艦艇修理・整備体制の回復再整備にあると言われていますが、短時間で解決できる問題ではなく、今後の各方面への影響が懸念されます
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