トランプ氏がF-35予算削減のツイート

Lockheed Martinの株価が急落!!!
Trump-NATO.jpg米国東部時間で12日朝6時26分、トランプ氏がF-35を制御不能計画だと非難し、大統領就任以降に予算削減を示唆するツイートを行い、ロッキード社の株価が一時5%以上下がる事態となりました
先週6日にもトランプ氏は、大統領専用機(Air Force One)の後継機として計画中のB-747-8をベースとした機種を、「制御不能」「計画中断」とツイートし、その後ボーイング社と個人的に協議を行うと述べたものの、軍需産業にジャブを連発しています
更に7日にはルイジアナ州での講演で、「今後詳細を吟味する必要があるが、国防省で調達関連の業務に就いた経験のある者は、軍需関連産業に生涯再就職できないようにする必要がある」と発言し、大きく報じられたところです
12日朝のF-35関連ツイートは
Trump-F-35.jpgThe F-35 program and cost is out of control. Billions of dollars can and will be saved on military (and other) purchases after January 20th.
F-35開発計画とそのコストは制御不能となっている。私が大統領に就任する来年1月20日以降には、多くの予算が他の国防分野や他分野に活用されることになろう
ロッキードのJeff Babione担当副社長は
trump7.jpgF-35計画に対するトランプ氏のいかなる疑問にも喜んで解答したいし、その機会を得る事を歓迎する
●我々はF-35の価格が、2019~2020年には1機100億円を切る($85 million)と見込んでおり、その時点で世界市場にあるどの第4世代機戦闘機よりも安価になると考えてる
●我が社と関係企業はまた、F-35の維持整備経費の削減にも多額の投資をしており、同機を30~40年間使用することを見込んだ長期的視点で取り組んでいる
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トランプ氏のツイートのタイミングは、イスラエルが最初の2機のF-35受領式典をカーター国防長官ご臨席で開催直前でもあり、色々意味深ですが、最近1週間で連発した軍事産業関連ツイートは、少なくとも「艦艇や航空機の増産期待」を持っていた産業界に衝撃を与えています
trump5.jpgまた、CSBAのTodd Harrison研究員は、これまでのトランプ氏の言動をフォローして分析し、仮に発言通りのコスト削減を図ろうとすれば、F-35調達機数を1/2から1/3にする必要があると分析し、これによる単価の上昇を予想しています
まだまだ不明確なトランプ体制やその政策ですが、「F-35計画へのメス」がそのメニューに上ることは間違いなさそうです! 当然の帰結ですが・・・
「新政権の国防予算はF-35が鍵」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-08
「F-35巡り国防省で内紛」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-09
トランプ政権が立ち向かう国防省の課題
規模の増強は極めて困難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-10
「現在の対テロ7原則を確認」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-07
「新政権の国防予算はF-35が鍵」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-08
「国防省改革はどうなる?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-01
「中露を抑止するには」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-05
「Mattis氏が国防長官へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-02

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