2日オバマ大統領が次期国防副長官に、現在の取得開発兵站担当・国防次官であるカーター氏(Ashton B. Carter)をノミネートしました。今後、上院軍事委員会の承認を得た後、リン副長官の後任としてパネッタ長官を支えます。国防省HP記事より
カーター氏は・・・
●2009年4月から現在の国防次官職にあり、国防省の業務要領効率化とコスト削減に尽力。特に無駄経費の削減と捻出予算の再配分、更に前線が要求する装備の早期提供に功績
●先週、オバマ大統領から政府の経費見直し機関「経費透明性と必要性検証の11人委員会」のメンバーに選ばれたところ
パネッタ長官はカーター氏の指名に関し
●大統領がカーター氏を推薦してくれたことを大変喜んでいる。彼は現職務で既に優れた能力を発揮しており、副長官としても大変期待できる
●カーター氏による前線兵士の要望を迅速に叶える取り組みは、国防省の業務要領や兵器システム調達の方法を変革しつつある。彼の働きにより、米国は装備品をより効率的に適切な価格で購入できる方向に向かっている。
●カーター次官は戦略家としても一流の人物である。クリントン政権時代には、国際安全保障問題担当の次官補として国防省で勤務し、ハーバード大で主要な教職ポストの経験もある。私はカーター氏と共に、国防省が直面する戦略的課題に立ち向かうことを楽しみにしている。
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これまで取り上げてきた米国防省の経費削減や業務要領改革は、世界中の軍事組織が参考にすべき内容です。(英国は既に実施中)
この点に於いて日本も大いに刺激を受け、その方面の取り組みを強化すべきです。
最近防衛省は防衛産業を守れキャンペーンを実施中ですが、同時に自らの身を削る取り組みがないと社会的に受け入れられないでしょう。特に「震災モラトリアム」終了後は・・・
カーター次官関連
「コスト超過は企業責任」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-20
「調達制度改革は進展」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-16-2
「国防省コストカット発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-30-1
「KC-X最終決定 泥沼回避か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-25
「調達及び開発改革の指針発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-15-1
「リン副長官が退任発表」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-07-08
「武器輸出3原則の偽善」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-15-2