11日から24日までの間、グアム島周辺空域に於いて史上初の日米豪3空軍共同訓練:Cope North 2012が行われています。日米空軍によるグアム島での訓練は、既に10年以上の歴史を刻んでいますが、豪空軍が参加するのは初めてです。3ヶ国合わせて約1000人が本訓練に参加しているようです。
第13空軍横田派遣班の少佐は
●豪空軍(RAAF)の参加により、地域の同盟国による同地域における安全保障の推進と協力関係強化の決意が一層強く打ち出された。
●2週間にわたる訓練では、前半で人道支援や災害復旧訓練、異機種空中戦闘訓練、攻撃訓練を実施し、後半では大規模戦力運用(Large force employment)訓練を実施する。また、米空軍と航空自衛隊は更に実弾射爆撃訓練を行う。
●訓練にはF-15の他、アラスカから参加のF-16アグレッサー飛行隊が仮想敵として行動してくれる。またCBP(継続的爆撃機プレゼンス)のため米本土からグアムに展開中のB-52も、様々な形で訓練に参加する
豪の軍事ニュースサイトは
●Cope North演習に初参加の豪空軍は、取得したばかりのSuper Hornet戦闘機と空中早期警戒管制機(AEAWC)Wedgetailが訓練に参加する
●日本からはF-15J(6機)、F-2(8機)、E2C(3機)が参加する(参加機数は空自公式発表)
●豪参加部隊長のハーランド大佐は「将来、多国籍環境の中で作戦する可能性のある戦闘部隊や警戒監視部隊にとって、様々なタイプの航空機の能力を把握する貴重な演習である」とコメント
空自公式発表では
●目的は、米空軍及び豪空軍との共同訓練による部隊の戦術技量及び日米共同対処能力の向上
●訓練項目は、防空戦闘訓練、戦闘機戦闘訓練、電子戦戦闘訓練、空対地射爆撃訓練及び空中給油訓練
●部隊の展開・撤収に伴い、C-130H及びKC-767を運航
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日米豪の3空軍共同訓練にもかかわらず、日本国内の様々なしがらみのため、日本の公式発表では「日米」だけが「共同対処能力の向上」を訓練でき、豪空軍とは「戦術技量の向上」しか訓練できないのです。
まぁ・・米少佐のコメントにあるように、訓練後半には「大規模戦力運用(Large force employment)訓練」をして、3空軍が上手くやれるような構成になっているのでしょうが・・・。
毎年、訓練の最後に行われる参加機大編隊飛行の写真をご紹介していますが、今年はどんなのが公開されるでしょうか???
「グアムで日米編隊飛行2011」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-24-2
「グアムで日米編隊飛行2010」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-18
「1/2米中衝突シナリオを基礎に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-28
「2/2米中衝突シナリオを基礎に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-28-1
「補足米中衝突シナリオを基礎に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-12-28-2