米国製兵器は偽部品だらけ!?

28日付「Defense Tech」はロイターの記事を引用し、米会計検査院GAOが「中国製偽部品」実態調査のため16品目の重要装備部品を中国から購入したところ、その全てが偽物だった事実を伝えています。
しかもその全ての購入元は、米国軍需産業が利用した実績があり、現在も取引がある企業ばかりだとか・・・
D-Techとロイターによれば
cntrfeitreality.jpg上院軍事委員会は調査のため米会計検査院GAOに対し、複数の中国企業(米企業が部品を時々購入する)から試しに部品を購入して真偽を確かめ、中国政府が主張する何らかの対策が行われているのか確かめるよう依頼した
●GAOは架空の米企業を立ち上げ、最新のF-15、MV-22オスプレイ、原子力潜水艦の部品を中国企業に発注した。その結果入手した部品16個は、全て偽物と判定された。
2009年以降、中国から輸入された100万個以上の部品が偽物であることが判明している。中古やいい加減な製造工程を経た部品が、ここでの偽部品(counterfeit)であるが、それらが最新の複雑な兵器に組み込まれていることは明白な事実であろう
発注はネット上で簡単に行われたものであったが、それによって得られた部品は全て偽物だった。13の発注先から16個の部品を取り寄せたのだが・・・。
軍事委員長であるCarl Levin議員は、「この結果は米国民を激怒させるモノである。中国政府は明らかに自国内で発生している不正を取り締まらず、米国の安全保障と米国兵士の命を危険にさらしている。そして米国民から多くの職を奪っている」と述べ、GAOレポートを「深刻な問題」と呼んだ。
昨年11月の関連記事
「中国製にせ部品との戦い」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-10
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cfeitkt.jpg先日のサイバー関連記事でご紹介したシンクタンク研究者が、「米国は中国によるサイバー泥棒被害者の同盟を立ち上げ、中国を国際舞台で吊し上げよ」とサイバー会議で訴えていましたが、米国内製造業の空洞化がもたらした一つの側面でもあります。
左の写真は、中国のE-waste(中古パソコンのパーツ)から中古部品を取り外し、表面を磨ぐ等で製造番号が消去して再出荷の準備をする中国内工場の様子です。
中国政府は制御しないだけでなく、制御できなくなっているんでしょう・・・既に。
昨年11月の「Defense Tech」に資料写真が
→http://defensetech.org/2011/11/08/counterfeit-parts-found-on-new-p-8-posiedons/

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