F-35アジア太平洋初度配備はアラスカのアイルソン基地

F-35-eglin.jpg7日、米空軍はアジア太平洋地域初のF-35配備基地を、アラスカのアイルソン基地(Eielson AFB)にすると発表しました。最終的には同基地に48機(2個飛行隊)が配備される模様です
以前から、米空軍は最初のF-35海外(本土外)配備先はアジア太平洋地域だと発表していましたが、日本や韓国ではなく、グアムやハワイでもなく、中国から最も遠いアラスカに決定したわけです。
もちろん公式には様々な理由が付いていますが、「虎の子」のF-35を中国の餌食になるエリアに配備なんかするもんか、との気持ちが痛いほど伝わってきます。
11日付米空軍協会web記事によれば
F-35_Cont.jpg●米空軍幹部は、アイルソン空軍基地は任務の支援能力、経済的な要因、環境への影響等の要素を総合的に判断して選定された、と説明した
●7日の米空軍発表でJames空軍長官は、「F-35をアイルソン基地に配備することにより、広大な面積を持つ複数の訓練空域を備え、大規模訓練が可能なJoint Pacific Alaska Range Complexを日常的に使用可能になる」とコメントしている
●アイルソン基地が候補基地になった際、米空軍幹部は日本やアジアの同盟国からのアクセスが容易な点も配備基地として適当な理由として指摘していた。
●最終的な配備基地決定は、環境影響調査が終了して固まる。米空軍はアイルソン基地に2019年からF-35の配備を開始する予定
●現在アイルソンに所在するF-16のアグレッサー部隊(18th Aggressor Squadron)の移転先は現時点で不明
昨年7月末にPACAF司令官は本件に関し
Carlisle-pacaf.jpg2013年7月29日、カーライル太平洋空軍(PACAF)司令官は記者団に対し、選択肢は限られており、アラスカのアイルソン基地が訓練環境や既存の施設状況から公平に見てかなり優れていると語った
●他の候補地として同司令官は、日本の嘉手納と三沢、韓国のKunsanとOsan基地も候補だと述べた
●更に同大将は「ハワイは候補ではない。なぜなら既にF-22が配備されているからだ」と述べ、また「同じアラスカでもElmendorf-Richardsonは、既にF-22が2個部隊配置されている」と語った
●「グアムも最適ではない。海兵隊が移転してくるからだ。横田にも既にC-130部隊が所在している」とも述べた。
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訓練環境はアラスカが一番です。これは正真正銘の事実です。文句はありません
しかし、カーライル太平洋軍司令官は、日本や韓国の基地を「除外」する理由に触れていません
またアラスカが「日本やアジアの同盟国からのアクセスが容易」と言われても、ハワイやグアムも容易だと思います。
やっぱり、「虎の子」のF-35を中国の弾道・巡航ミサイルの餌食になるエリアに配備なんかするもんか、との気持ちが痛いほど伝わってきます

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