最初のMQ-4Cが年末グアム配備へ

将来的には世界5か所から計20機を運用とか
MQ-4C.jpg9日、米海軍航空システム軍が記者団に、大型無人偵察機RQ-4グローバルホークを海洋監視用に改良したMQ-4C(Triton)を2機、今年の年末までにグアム島に配備すると発表し、2021年に初期運用能力IOC獲得を目指すと明らかにしました
更に時期は明確にしなかったようですが、グアムには計4機配備して24時間連続運用態勢を確立することを目指し、同様に4機を配備する場所をグアムを含めた世界5か所に設ける構想も示したようです。
米海軍はこのMQ-4CをEP-3E Aries IIの後継機と位置づけているようですが、対潜哨戒機P-8Aポセイドンとのリアルアイム情報共有による連携運用を狙っており、MQ-4Cが広範囲を常続的に監視し、怪しいものを探知したら細部をP-8Aを投入して確認するイメージも描いているようです。
母体である米空軍RQ-4との違いは、RQ-4が民航機などが飛ばない6万フィート程度の高高度運用を基本とするのに対し、高高度巡航の能力も備えるものの、海面監視のためにより低高度でも運用することに備え、他機との衝突防止装置や翼の氷を溶かす装置、また海洋監視用の特別センサーを搭載する点です
10日付米海軍協会web記事によれば
MQ-4C4.jpgMQ-4C計画の責任者であるDan Mackin海軍大佐が海軍協会主催の「Sea Air Space 2018 exposition」でブリーフィングし、初期段階の海洋ISR能力を備えたMQ-4Cを2機、年末までにグアム島に配備すると発表した
●また2021年までには電波収集機能も付加し、更に2機を追加した4機体制で、IOC宣言を目指すとも語った。なおグアム配備のMQ-4Cは、西海岸ワシントン州のWhidbey Island海軍基地か、フロリダ州Mayport海軍基地から遠隔操作されることになる
●同大佐は「米海軍はP-8とチームを組んでMQ-4を運用する事を大きな理由の一つとして、同無人機に投資したのだ」、「対潜水艦戦とISRの両面で期待している」、「P-8に対潜水艦戦を行わせ、MQ-4に高高度偵察を行わせる場合、両機のクルーはチャットしながら任務を遂行する」と説明した
●グアム配備予定の最初の1機は、すべに年初に海軍が受領し、加州の基地でテストしている。またグアム配備後は、IOC獲得に向け、高度な秘密装置である「multi-intelligence装置」が搭載され、EP-3E Aries IIの後継機として任務を果たせるようになる
●米海軍は将来的に、MQ-4を4機保有して24時間連続照会可能な体制を全世界5か所で確立する計画を持っており、その5か所はグアムのほか、イタリアのSigonella、中東のどこか、加州のPoint Mugu、 フロリダ州Mayport海軍基地の予定である
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MQ-4C 1.jpg当初は2016年後半のグアム配備との話もありましたので、約2年遅れで進んでいるようです。まだ順調な方でしょう。
MQ-4の運用が安定したら、RQ-4の様に日本が買わされる可能性ありです。海上自衛隊の皆様、特にP-1部隊の皆様はご注意アレ
海軍無人機関連の記事
「MQ-4C飛行隊が編制完結」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-29-2
「誰が海軍無人機を操縦するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-08-14-1
「映像:MQ-4初飛行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-23
「グアム配備MQ-4トライトンは今」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-05
「日本導入グローバルホークの悲劇」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-22

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