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エスパー国防長官の差別撤廃検討会設置を受け
米空軍や沿岸警備隊は既に写真添付なし
どこまで進むんでしょうか・・・?
6月24日、Ryan McCarthy米陸軍長官とJames McConville陸軍参謀総長が連名の指示を発出し、8月1日以降、対象者の「見た目(人種など)」から生じる恐れのある意識・無意識の差別をなくすため、米陸軍士官の昇任審査に用いる書類への写真掲載をやめると宣言しました
事の発端は、18日にエスパー国防長官がビデオメッセージを発表し、米軍内の差別撤廃に向けた取り組みを検討する第3者的検討委員会「Defense Advisory Committee on Diversity and Inclusion in the Armed Services」を設け、半年程度で提言をまとめると表明し、最初の取り組みとして「昇任、指揮官選抜、入校者選抜書類からの写真の撤廃」が有力な対策案だと述べたことにあり、米陸軍が素早く反応したようです
米陸軍の写真撤廃決定に先だち、22日から教育訓練担当陸軍中将が非公式にツイッター上で、写真廃止の是非についての意見を求めたところ、24日時点で投票者3200名の75%が写真廃止に賛成意見を投じたことも後押しになったようですが、エスパー長官自身が前任の陸軍長官時に写真廃止を検討していたことも陸軍内の素早い判断につながったようです
記事によれば、以前から米空軍と沿岸警備隊は同種書類に写真を添付しておらず、米海軍や海兵隊の状況が気になりますが、以前から写真掲載について差別を誘発するとの意見もあった事も含め、米国社会の大きな波の中で、米軍及び米国防省としての取り組みをお知らせしておきます
25日付Military.com記事によれば
●24日付の陸軍長官と参謀総長のメモは、「米陸軍の強さの根源は我々の多様性にある。能力を伴い人種的に多様性を持ったリーダーシップを追求し維持することは、効果的な任務遂行に不可欠であり、国家安全保障の欠かせない」と記している
●併せて下士官の昇任関連書類から写真を取り除く事についても、8月から検討を開始し、2021年9月までに結論を得ると同メモで明らかにした
●米空軍や沿岸警備隊では既に写真掲載を求めていないが、昇任審査書類における写真は、フィットネス状況や制服の着こなしなどを見る意味で必要だとして、米陸軍では求められてきた
●写真添付に反対する者は、写真が白人優位を助長するとか、軍人リーダーのステレオタイプな見方が無意識のうちに影響し、白人以外の人材への評価に影響を与える等を反対理由に挙げている
●18日にエスパー国防長官が第3者的検討会「Defense Advisory Committee on Diversity and Inclusion in the Armed Services」設置を明らかにした際、まず最初に取り組みたいこととして、この写真添付廃止を例として取り上げていた
●この件に関しては、現役及び予備役の陸軍幹部からSNS上で写真廃止に賛成する発信が相次ぎ、「その人の才能や能力について、写真から判断できることは何もない」等のメッセージであふれている
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エスパー長官が設置する検討会では、恐らく心理学者による「写真が昇任審査員に与える悪影響」等の実験結果や関連論文が吟味されるのでしょう。でも写真によって、その人物を思い出す審査員もいるでしょうし、部隊レベルの選抜では写真の意味はあると思うのですが・・・
写真があることで、あの現場で活躍していた人物だ、名前は知らなかったが同席した会議で素晴らしい意見を述べていた、名前は知らなかったが地域コミュニティーのリーダーとして地域社会から尊敬されているとか、名前は知らなかったが活躍を目にしているケースなど、文字情報だけでは分からない情報を提供してくれるのでは・・・とおもいます
米国や欧州を中心とした、「人種差別」問題に対する運動は、歴史上の人物の銅像引き倒しに発展していますが、6月25日にはキリスト像を撤去する動きにも発展したところがあるようで、何が何だかよくわからない印象です。外部からの力の作用を懸念しています
次の米空軍トップ(黒人)が自身の軍経験を振り返り、人種差別問題を語る
→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-06-06-1