バイデン夫人の「Joining Forces」とBrown夫人の「Five and Thrive」で
環境は異なれど、日本の自衛隊家族ケアの参考に
5月29日付米空軍協会web記事は、次の米軍統合参謀本郡議長にバイデン大統領が推薦しているBrown空軍参謀総長とSharene Brown同夫人が、空軍参謀総長夫妻として米空軍人家族の福利厚生や生活の質改善のため取り組んできた2021年12月開始の「Five and Thrive」取り組みと、バイデン夫人が2021年4月から開始している軍人家族や退役軍人等支援の取り組み「Joining Forces「が、今後連携して全米軍を対象に推進される事になったと報じています
Brown空軍参謀総長が上院の承認を得て統合参謀本部議長に就任することを織り込み済の「先走った」お話ですが、Brown空軍大将を次期統合参謀本部議長に推薦すると、ホワイトハウスの庭で発表会見(5月25日)を行った際にバイデン大統領がスピーチで、
「シェレーン(Brown大将の夫人のファーストネーム)とCQ(Brown大将の愛称)は、米軍人とその家族の健康と福利厚生に献身的な貢献をしてきた真のパートナーです。私とJill(大統領夫人のファーストネーム)は、この課題についてより緊密にBrown夫妻と取り組んでいきたい」、
更に「もし軍人家族や退役軍人や軍人を支える人々に、彼らの繁栄・発展のために必要なものが提供されなければ、米軍の精強さを維持することは出来ない」、「Brown夫妻の「Five and Thrive」取り組みは軍人家族が影響を受けている大きな5つの問題に取り組むものであり、(志を同じくする)大統領夫人と次期議長夫人が協力を深めるのは自然なことである」と語って連携協力が発表されています
Brown空軍参謀総長夫妻が空軍内で取り組む「Five and Thrive:5つの繁栄発展」の5つは、軍事家族が世界中を転勤しながら直面する課題「Childcare, Education, Healthcare, Housing, and Spouse Employment」の5分野を対象とし、末尾に紹介する専門webサイトでは、各分野ごとに最新の空軍の取り組みや軍人家族が利用できるサービス等を紹介しており、
更に月刊雑誌「Spouse Situation Report」を発行し、webサイトの情報をより身近な事例や具体的な家族を例に分かりやすく紹介する取り組みが行われているようです
Sharene空軍参謀総長夫人は、2022年の米空軍協会航空宇宙サイバー会議にもBrown大将とともに登壇して家族ケアの重要性を扱うパネル討議を行っており、その中で「我々軍人家族がどこかに赴任した際、誰かが助けてくれるだろうとの思いがあれば、より心地よいし不安が少なくなるでしょう」と空軍各級指揮官や参加者に語っています
バイデン大統領は5月25日にBrown大将夫妻を紹介した際、「Brown夫妻は常に家族第一を念頭に将官勤務を含む軍人生活を送ってこられたが、制服を着ている軍人だけでなく、家族全体で国に奉仕していることをよく理解してこの問題に取り組んで来られた」とも語り、米軍家族の苦労や貢献が国の安全を支えていることに改めて敬意を表しています
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ファーストレディーと軍事トップ夫人(候補)がタッグを組むやり方は如何にも米国式ですが、人材育成や組織活性化のため転勤が多い自衛官家族も似たような悩みを抱えていますので、以下の紹介するサイトの内容を参考にしていただき、様々なレベルで国防に携わる家族を支えていただきたいと考え、本記事をご紹介しました
米空軍の「Five and Thrive」取り組みwebサイト
→https://www.fiveandthrive.org/
Jill Biden大統領夫人の「Joining Forces」webサイト
→https://www.whitehouse.gov/joiningforces/
パイロットの子弟教育環境が定着率に影響
「コロナ沈静後のパイロット不足や争奪戦に備え」→https://holylandtokyo.com/2021/10/17/2271/
「5年連続で米空軍はパイロット養成目標未達成」→https://holylandtokyo.com/2020/02/27/838/