空軍CCAと同一ではないが「共通スタンダード」で
Architecture, Mission Planning, Control Stationsを共有化
CCA 開発関連の海空海兵隊「三軍協定」に基づき
米空軍が多額の投資を行って現在進めているCCA計画の進捗状況や技術成熟の度合いと、米海軍のニーズを持ち寄って可能と判断できれば、空軍と全く同一機体導入とはならないが、「Architecture」,「Mission Planning」,「Control Stations」など主要部分を共通化し、相互連用性だけでなく、ブラットフォームの「互換性:interchangeable」確保も可能だろうと述べ、海軍は CCAに関し非公開で多くの作業を行っていると付け加えました。
そしてCCAを空母艦載有人戦闘機と連携運用するに際しては、現在米海軍が全力を挙げて取り組んでいる、初の無人艦載機となる MO-25空中給油機導入を通じて学ぶ教訓が、大きな助けとなるだろうと語りました。
また同部長は、CCA 開発に関し、「米海軍は空軍と海兵隊と三軍協定 tri-service agreementを結び、航空機に直接関係のないCCAの多様な側面に取り組んでいる(working on different aspects of the CCA that are not directly related to the air vehicle)」と意味深に語っています
同部長の発言を報じる8日付米軍協会 web 記事は、「海軍は、次期艦載機F/A-XXの選定結果を近く発表予定だが、CCA 関連技術については、有人戦闘機とCCAの連携を過酷な空母運用条件で試行する前に、米空軍に頼って検証しようとしている」と辛口表現で報じていますが、同部長は空母運用に無人機を取り込む難しさを、以下のように強調しています
Michael Donnelly海軍少将日く、
●MQ-25は、空母から500nm離れた空域でF/A-18やF-35やE-2Dに14,000 ポンドの燃料を補給可能な無人給油機だが、同時に MO-25は、米海軍の将来無人航空機すべての空母運用の基本基準を確立する機体でもある
●空母着艦の命綱は燃料であり、海面状況や天候の変化が激しい外洋にあって、燃料を減らした航空機を限られた時間内に優先順位をつけて安全に着艦させることは、正に空地一体が求められる高度な技術だ。地上の長さ2500m~3300mもある滑走路に着陸させる運用とは全く異なる
●この確立された流れの中に無人機を統合するのは大きな挑戦であり、無人機が飛行して戦闘任務を遂行するよりも、はるかの複雑になる可能性が高い。
●我々が無人機を空母運用に取り組む過程で学ぶであろう教訓は、我々が空軍から学んだことを実行する上で、大きな助けや自信となる
//////////////////////////////////////////////////////////
米空軍は戦闘機(F-35とF-47念頭)と共に行動する無人ウイングマン CCA開発に1年半以上精力的に取り組んでおり、2024年5月に、大手3社(ロッキード、ポーイング、NG)提案を却下し、新興企業であるGeneral Atomics 社の「YFQ-42」と Anduril Industries 社の「YFQ-44」の2機種に絞って並行開発中です。
開発状況は良く分かりませんが、昨年5月には「2029年までにまず 100機導入」と空軍長官が語っており、猛烈な勢いで過去18か月間突っ走っている印象です。
トランプ政権で風向きが変わるどころか、F-47発表時やその他の場面でも、CCA予算は確保前提で話が進んでおり、近く発表になるであろう米海軍次期艦載戦闘機FA-XX選定結果と併せ、海空軍がタッグを組むCCAの今後に注目です
米海軍次期艦載戦闘機 FA-XX 選定
「FA-XX はどんな航空機に?」→https://holylandtokyo.com/2025/04/14/11245/
米空軍のCCA 計画関連
「CCA 補完の安価な」→https://holylandtokyo.com/2024/06/21/5988/
「2029年までにまず 100機」→https://holylandtokyo.com/2024/05/21/5863/
「大手3社がCCA一次選考漏れ」→https://holylandtokyo.com/2024/05/17/5851/
「あと6年で実用化に試験準備」→https://holylandtokyo.com/2023/11/08/5153/
「CCA 導入に新職種設置へ」→https://holylandtokyo.com/2024/05/09/5821/

