3月14日にAllvin参謀総長がSNS公表
U-2偵察機やRC-135電子偵察機や海軍P-8や無人機が
全米軍から約140名の情報分析官+最近空軍40名追加派遣
U-2偵察機は1955 年に初飛行以来、現在でも米空軍が加州Beale空軍基地に27機も保有&運用しており、現在の機体は1980年代に製造されたものですが、継続して機体や搭載センサーの更新&近代化が行われており、高度7万フィートの高高度から、様々に組み合わせ可能な、高度な光学/マルチスペクトル電気光学/赤外線画像センサー、合成開口レーダー、信号傍受センサー等を搭載してISR任務を遂行しています。
最近話題になったところでは、2023年初めに米本土上空を横断飛行した中国の偵察気球に対し、U-2継続的な監視飛行を行って最も重要な気球情報を収集し、最終的にF-22戦闘機による撃墜につなげた成果がありましたが、南部国境任務では、他の米軍偵察航空機と役割を分担しつつ、メキシコとの国境沿いとアメリカ湾(旧メキシコ湾)の海上で情報収集を行っています。
ネブラスカ州Offutt空軍基地所属のRC-135電子偵察機は、偵察対象のレーダーやミサイル等のレーダー電波情報や位置等を収集分析し、対象の位置や配備を把握するとともに、当該情報を味方機の自己防御用警報装置に提供する役割を担う特殊作戦機ですが、南部国境作戦には2月初旬から投入されているとのことです
また米海軍の最新型対潜哨戒機P-8は、欧州を拠点にロシアの潜水艦対処に従事していたアセットが、1月からテキサス州Fort Worthの米海軍航空基地に2機以上展開し、胴体下部に装備された長い外観の「AN/APS-154レーダー」で様々な情報収集を行っている模様です
これら航空アセットによる収集された大量のデータは、北米コマンドが特別編成した「Joint Intelligence Task Force-Southern Border:南部国境統合情報タスクフォース」に投入された、全米軍から派遣された200名近くの分析要員によって処理され、地上に増強配備された9千名以上の米陸軍第18空挺軍団や工兵隊兵士の活動などに提供されているとのことです
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トランプ大統領の就任式後、まず話題となったのが「不法移民対処」と「国境警備の強化」で、その後「イスラエルとハマス間の停戦」や「カナダやメキシコや中国への関税」、更には「ウクライナとロシア間の紛争調停」や「イエメンのフーチ派への集中攻撃」にも新政権の動きが活発化し、並行して米国内での「USAIDなどの政府機関での人員削減」など「話題のてんこ盛り状態」が続いています
そんな中、「まだ27機も現役で活躍していたのか!」と、Happy Surpriseな話題を提供してくれた「U-2偵察機」に敬意を表し、南部国境対処の様子を航空アセット面からご紹介しました。
U-2偵察機の記事
「AIにU-2センサー操作を」→https://holylandtokyo.com/2020/12/18/346/
「U-2が装備改革を先導」→https://holylandtokyo.com/2017/12/13/7109/
「U-2はRQ-4が共存へ」→https://holylandtokyo.com/2017/05/30/7321/
「RQ-4よりU-2が良い」→https://holylandtokyo.com/2014/10/03/8263/
「在韓米軍トップ:U-2が良い」→https://holylandtokyo.com/2014/03/28/8511/
RC-135関連の記事
「特殊情報収集機RCやWC-135」→https://holylandtokyo.com/2023/09/27/5066/
「RCなど特殊機は後継無しか」→https://holylandtokyo.com/2019/06/05/6708/
「空軍がISRロードマップ決定」→https://holylandtokyo.com/2018/08/09/6931/
「RC-135がピンチ」→https://holylandtokyo.com/2018/07/12/6953/

