23日、来日していたマレン統合参謀本部議長が公式日程終了後に記者会見を行い、アフガン支援や中国についても語りました。日本の報道では普天間の話ばかりが取り上げられていますが、他にも発言があります。http://www.defenselink.mil/news/newsarticle.aspx?id=56383
●アフガニスタン支援に関し
日本の広範な分野における貢献を賞賛。インフラ整備や修復などの貢献を評価すると共に、特にアフガニスタン国家警察の給料支払いを評価し「非軍事分野での非常に有効な他の支援と同様に継続することが出来る」と期待感を表明しました。
アフガン治安機関の育成はマクリスタル司令官の新アプローチの一つの柱であり、ゲーツ長官もことある毎に強調しているところです。また20日にマレン報道官も「約120億円で半年間の国家警察官給与を支援してくれている」と記者団にアピールしてくれてます。
●中国に関し
「これまでの陸軍中心への投資から海空軍中心への投資シフトと増額に懸念を有しており、また活動が第一列島線を越えて第二列島線まで拡大しているように見える。」と心配しつつも、米国は中国との軍事対話を再開し「以前から述べているように、平和的な中国の発展や経済エンジンとしての中国の肯定的な可能性」に期待を示しました。しかし、依然中国の戦略的な意図が不明で、軍備増強が米海軍や海上自衛隊をターゲットにしているように見える、と述べています。
締めとして「彼らの意図が中国とその人民の安全のためであって、我々との紛争のためでないことを希望する」と言及しました。
●サイバー戦
サイバー戦が「主たる脅威(mainstream threat)」に成りつつあり、日米の緊密な協力が極めて重要である、と注意喚起しました。
ゲーツ長官よりソフトで外交官的なマレン議長ですが、さすが海軍大将だけあって中国海軍への視線には厳しいものがあります。あとアフガンの警察支援は是非日本として継続したいものです。
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