米国防省が廉価版の長距離精密攻撃兵器を緊急募集

無人機統括責任者DRPM-UxSが担当の長距離攻撃兵器
募集案内ではミサイルかドローンか不明
応募締め切り8月5日で、3か月以内の実射デモ、1年半で量産開始の緊急要求
1発の量産価格4000万円以下で射程1100㎞以上(トマホークは1600㎞)
弾頭要求は小さく80~200㎏程度(トマホークは340㎏)
空軍のFAMM計画や陸軍のLCCM計画と同類の兵器緊急開発

7月27日付Defense-Newsは、米国防省のDIU(Defense Innovation Unit)が、高価なトマホーク巡航ミサイル(1発2~3億円)機能の廉価版をイメージさせるようなGBAM (地上配備型の低コスト長距離兵器Ground-Based Affordable Mass)との兵器提案募集を、きわめてタイトなスケジュール(応募期限8月5日、デモ試験60-90日以内、180日以内に量産開始可能)を提示して開始していると報じています。

このGBAM計画は、対イラン作戦で急激に消費され備蓄が不足するとともに、高価な長射程ミサイルの大量使用に依存する問題が露呈されたことを受け、米空軍が安価な巡航ミサイルを募集し候補3企業を7月中旬に選定したFAMM計画や、米陸軍のコンテナ収納型の同種ミサイル導入を目指すLCCM計画と同種計画と見られ、共に国防省の最新技術緊急調達を担うDIUが絡んでいるようですが、

GBAMに関しては米国防省のドローン導入を統括する国防副長官直属の新責任者DRPM-UxSが担当になっており、募集要項では「ミサイルかドローンか不明確」とのことですが、弾頭ペイロードが大きくないことから、両方の可能性を追求しているのかもしれません 

以下では同記事が紹介するGBAMへの要求事項をご紹介
●GBAMの目標は、高価で精巧な既存ミサイルを本来目的のために温存して紛争全体を通じて適時使用可能とするため、手頃価格で大量調達可能な長距離兵器で補完して幅広い標的対処を可能にし、長期にわたる紛争全体を通して作戦を維持できるようにすること
●60~90日以内にデモ実証可能で、12~18ヶ月以内に認証取得して月間100システム以上の量産に移行可能な、成熟した手頃価格の長距離精密攻撃システム

●1発の価格が8000万円未満で、量産時の単価が4000万円未満
●射程が少なくとも600nm(約1100㎞)、搭載量は最低35ポンドで理想的には100ポンド(15~45㎏)の地上発射型兵器
●自動目標認識機能と自律型端末誘導機能を備え、妨害電波やGPSが利用できない環境下でも機能することが「理想的には」実証済み。海上やGPS/GNSS利用不可の運用に適した、代替測位航法時刻同期(PNT)機能あり

●独自の発射装置を要せず、遠隔発射方式や低視認性発射方式が強く望まれる
●運用部隊の兵站、訓練、維持管理の負担を最小限に抑える提案

●8月5日期限の提案で優れた企業は、11月上旬に第2段階の飛行デモ招待され、第2弾デモで上位候補は、運用試験用兵器を直ちに部隊納入するため最大約8億円を受け取り可能。その他デモ機用の資金提供も考慮。DIUは関連予算400億円を要求中と説明
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記事の冒頭説明部分で、「高価なトマホーク巡航ミサイル(1発2~3億円)機能の廉価版をイメージさせるようなGBAM」と表現しましたが、「トマホークの廉価版」との意味ではなく、「トマホークの様に1000㎞以上の射程を持った長距離精密攻撃兵器」とご理解ください。

以上の募集要項では「ミサイルかドローンか不明」とDefense-Newsは紹介していますが、米国防省のドローン導入を統括する新責任者DRPM-UxSが担当になっていることから、「まんぐーす的」には、

ウクライナの「Fire Point社」が製造し、ロシア内陸深くの大規模攻撃(石油精製所、燃料貯蔵庫、兵器工場など)の6割以上を担っている、遠方攻撃ドローン(FP-1やFP-2:改良型で射程2000㎞以上)のイメージで米国防省DIUが募集しているのでは・・・と邪推しております

より安価な巡行ミサイルを
米空軍のFAMM計画(安価巡航ミサイルを5年で2.8万発)輸送機からパレタイズ投下も
「3企業と合意」→https://holylandtokyo.com/2026/07/27/15247/
「米空軍2027年度予算案の情報」→https://holylandtokyo.com/2026/05/18/14668/

米陸軍もコンテナ格納型で
「LCCM計画3年で1万発」→https://holylandtokyo.com/2026/05/22/14776/

6月29日付で新設:米国防省のドローン導入を統括する新責任者
「国防副長官直属のDRPM-UxS」→https://holylandtokyo.com/2026/07/06/15146/

ウクライナで長射程ドローン製造の「Fire Point社」関連
「中核ドローン企業が弾道ミサイル迎撃に」→https://holylandtokyo.com/2026/07/01/15097/

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