米メディアがGCAPの3か国契約遅延と経費3倍増報道

日本のオールドメディアの出番ですよ!
GCAPの日本への影響や次年度予算での扱いが不明な現状を憂う
遅延恐れる日本はGCAPへのドイツ参加に消極姿勢とか

3月11日付Defense-Newsが、アジア特派員(フィリピン人)による日本側関係者への取材に基づく日英伊3か国次期戦闘機開発GCAPに関するレポートを掲載し、「3か国政府と3か国企業連合間の契約が、英国の資金調達難で遅延」、「当初計画から3倍増とも言われる経費への日本の対応は不明も、日本は前倒し資金拠出を模索」、「仏独西の戦闘機開発FCAS分裂必至も、独のGCAP参加に日本は消極姿勢」等と報じています。

記事を執筆したアジア特派員(Leilani Chavez女史:比出身&在住)は、フィリピンの大学を卒業後、日本の国立政策研究大学院大学(GRIPS)で修士号を取得した女性ジャーナリストで、日本の国防予算の状況やGCAPに関する把握程度に不安もありますが、イタリア特派員も協力した記事とのことで、不明確な部分もあるのですが、ご参考までご紹介しておきます。

【3か国政府GIGOと3か国企業連合Edgewing間の契約遅延に関し、】
●3か国政府機関GIGO(GCAP International Government Organisation)と3か国企業合同ベンチャー企業Edgewing間で、2025年秋にGCAP最初の設計業務契約を締結する予定だったが、英国の国防予算不足を受け、必要経費確保のための英政府内協議が未決着なため、契約が遅れている。
●遅延に関し武藤茂樹・退役空将(元航空総隊司令官)は、「(GCAPに対する関係国の)財政的コミットメントの不確実性を示している」、「英国の遅延は対処可能で、プロトタイプ機製造が(少なくとも)数カ月から1年程度遅延する」、「構造的危機というよりも、資金調整の段階として解釈されるべきだ」と取材に答えている

【3倍増とも報じられるGCAP経費急増に関し】
GCAP経費が3倍増に膨らんでいると報道もあったが、日本が2023年から27年の間の初期研究開発費とし計上していた7000億円($4.44 billion )に関し、日本で審議中の2026年度予算でどのような扱いになっているか不明 
●武藤退役空将は、資金の前倒しの拠出(front-load contribution)により、「(GCAP内での)技術へのアクセスが拡大し、日本の交渉力やリーダーシップ力が強化されるため、国内防衛産業を活性化させ、将来の世界的な防衛輸出拡大目標の推進に有益」との利点を指摘し、政治的反発は想定されるが、国内説明を行うべきと述べている

政策研究大学院大学GRIPSの岩間陽子教授はGCAPの意義について、「欧州との連携模索は、米国一辺倒のリスク回避策であり、米側もそう見ている」、「国際協力に伴う困難は重々承知の上で、リスクを負う価値ありと考えている。実際、トランプ政権の現状から、(GCAPの)リスクを取る選択に価値があることが証明された」とコメントしている

【FCAS脱退可能性大の独のGCAP参加に関し】
●独がFCASを離れ、GCAPへの参加を検討との報道もあるが、詳細は現時点で不明
●深澤栄一郎・退役空将(元北空司令官)は、独がGCAP参加を希望した場合の日本の立場は、様々な要素を勘案して決定されるだろうが、「日本政府は開発スケジュール順守を重視しており、新規参入は(開発分担&負担見直し等による遅延を懸念し、)望ましくないと考える可能性が高い」と述べている
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武藤元空将がコメントしたとされる「資金の前倒しの拠出(front-load contribution)」の意味するところが私には理解不能ながら、2027年までの初期研究開発費7000億円($4.44 billion)内で前倒し支出するのか、こっそり2026年度予算に「推定3倍増」対処経費を積んで対応するつもりならば、国民に説明があってしかるべきでしょう。期待できないながら、オールドメディアや媚中政党の追求を期待いたしましょう

Chavez特派員とGRIPS時代に師弟関係があったと推察される岩間教授による、「トランプ政権の現状から、(GCAPの)リスクを取る選択に価値があることが証明された」とのコメント部分については、ぜひ細かくお伺いしたいと思います。SNS等での発信を期待いたしております

武藤・深澤両退役空将が、GCAPとどのような関係にあるのか把握していませんが、空自の総隊司令官や北空司令官まで経験した方であれば、今の日本の環境からして、戦闘機の重要性や投資優先がどの位置づけにあるか、またあるべきか、「心の奥底」では理解されているはずです。そんな気持ちを押し殺しつつ、退役後まで、GCAP応援団を演じておられる姿に、憐憫の情を感じる「まんぐーす」です

Leilani Chavez特派員について
https://adas.ph/speaker/leilani-chavez/

仏独西によるFCAS関連
「仏代表企業が独側を酷評」→https://holylandtokyo.com/2026/03/09/14076/
「独首相はもう終わりだと」→https://holylandtokyo.com/2026/02/27/14019/
「独がGCAPへの参加を検討」→https://holylandtokyo.com/2026/02/13/13929/
「FCASは仏独対立で分裂危機に」→https://holylandtokyo.com/2025/07/03/11970/
「独仏中心に第6世代機開発」→https://holylandtokyo.com/2018/04/11/7020/

日英伊GCAP関連
「伊が英国の姿勢を酷評」→https://holylandtokyo.com/2026/02/02/13845/
「伊が開発費3倍増審議」→https://holylandtokyo.com/2026/01/23/13760/
「No2伊代表が語る」→https://holylandtokyo.com/2025/06/13/11826/
「陰然な雰囲気のGCAP」→https://holylandtokyo.com/2025/01/24/10678/
「英が踏みとどまる」→https://holylandtokyo.com/2024/11/12/6529/

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