バイデン政権時の「ホワイトハウスへお伺い」を大幅緩和
新政権発足後、既にシリアやソマリアで複数回の作戦実施
この作戦遂行に関する判断の大幅な現場委譲は、ホワイトハウスと国防省の承認を必要としたバイデン政権姿勢からの大きな転換で、過激派の脅威に前線で対処している米軍の地域コマンド司令官が、より柔軟で迅速な行動を可能とする大きな裁量を与えるもので、特に作戦の中心となる中央軍やアフリカ軍司令官は、個別の作戦説明や承認に必要な時間を費やすことなく、つまり「戦機やチャンスを逃すことなく」作戦実施が可能となったようです
前線への権限移譲を認めた2月28日のヘグゼス国防長官によるSNS投稿は、トランプ政権誕生後の何時この変更がなされたかや、変更後にどれだけの関連空爆作戦が実施されたかには言及せず、メディアからの問い合わせにも、国防省や統合参謀本部から細部の情報提供は却下されたようです
ただ米メディアは、米中央軍が2月にアルカイダ傘下の組織「Hurras al-Din (HaD) group」に対し複数回行った空爆がこれに該当すると紹介し、2月23日に無人機から発射された“忍者爆弾:Ninja Bomb”や“Flying Ginsu”と呼ばれるAGM-114 R9Xヘルファイアが、民間人の犠牲を防ぐため、爆発せず着弾前に刃が展開して「移動中の車両を切り裂く」新兵器だと推測される米空軍公開の映像を取り上げ、同兵器が複数回使用されている模様だと紹介しています
また、トランプ政権誕生後の2月1日や16日に行われた、アフリカ軍がISIS-ソマリアの複数指導者やソマリア山岳地帯の根拠基地への一連の空爆も、現場への権限移譲を受け活発化したものではないかと米メディアが報じています
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米軍人トップのBrown統合参謀本部議長や初の女性海軍時トップであるFranchetti 海軍大将等々の解任は、米軍上層部にとっては大きな衝撃で、このような「Woke幹部排除」の動きは今後も続くのでしょうが、最前線で任務に従事する大多数の兵士にとって、この権限移譲は士気を鼓舞する大きな決定だと思います
もちろん「現場の暴走」を防止するチェック機能は必要でしょうが、民主党政権下の過剰な「人道尊重主義」や「許可制」は、軍事作戦の目的達成を確実に妨げていたと言われていますので、前線の士気高揚と共に良き英断となることを期待いたしましょう
米空軍公開の「忍者爆弾:Ninja Bomb」使用映像
「ボトムアップ」や「分散型イノベーション」を重視か
「トランプ政権の国防政策を考える」→https://holylandtokyo.com/2024/11/28/6520/

