女性が初の米空軍最先任軍曹へ:しかもアジア系

4軍の最先任軍曹に女性は初めて
米空軍は黒人参謀総長と女性最先任軍曹との初づくし体制へ
アジア系で下士官最上位ポストに就くのも初

Bass5.jpg19日、次の米空軍参謀長に就任するCharles Q. Brown Jr大将が、共に米空軍を引っ張っていく第19代の最先任軍曹(CMSAF:Chief Master Sergeant of the Air Force)に、10数名の候補者の中から第2空軍の最先任軍曹を務めるJoAnne Bass最上級軍曹を指名し、8月14日に就任式が行われると米空軍が発表しました

各軍種の最先任軍曹は下士官のリーダーとして、軍事組織の8割程度を占める下士官団をまとめて引っ張っていく役割であり、特に規律や風紀、飲酒・薬物・セクハラ・性的暴力などの問題への現場レベルでの対応や、兵士の処遇に関する現場の意見を取りまとめて空軍指導部との橋渡しをするなどの役割が期待されるポストです

女性が最先任軍曹のポストに就くのは米空軍のみならず4軍で初のケースで、アジア系兵士がこのポストに就くのも初めてではないかと思われます。米空軍下士官41万人のトップに女性が就任することになります

JoAnne Bass最上級軍曹のご経歴概要は
Bass2.jpg米陸軍勤務者の子女として、世界各地での生活を経験し、1993年から米空軍で勤務。2005年に航空工学の学士取得
Operations System Managementとの職域でキャリアを開始し、「Current Operations Scheduler」や「Range Scheduling Specialist」として約7年ほど勤務

2000年から2015年の間は、ドイツのRamstein Air Baseで継続勤務し、上記職種や「Host Aviation Resource Management」との業務に従事
この間、(経歴表には記載されていないが)第24特殊戦術隊など複数の特殊作戦部隊にも所属して様々な統合作戦や特殊作戦に参加し、イラクやアフガニスタンで作戦行動に従事した経験を持

ドイツから帰国後は、ペンタゴンの空軍省で下士官教育訓練検討のチーフや、下士官教育を担当する第17航空団や教育部隊束ねる第2空軍の最先任軍曹を務め現在に至る
第2空軍は世界各地に下士官教育部隊を持ち、毎年3.6万人の教育を行っているが、多数の下士官教官のリーダーとして下士官育成の先頭に立ってきたほか、米空軍「ランニング」訓練コースの下士官先任アドバイザーとして、15万人の卒業生をお送り出している

Bass最上級軍曹の最先任軍曹(CMSAF)指名に関し
Bass3.jpgご本人は、「第19代の最先任軍曹にご指名いただき、恐縮するとともに大変名誉なことと考えております。偉大な先人の後に続けるよう努力したいと思います。歴史的な・・・と表現されることでもありますが、私は与えられた任務に立ち向かっていくだけです。私をこれまで支えてくれた家族や友人に、心から感謝申し上げたいと思います」と謙虚なメッセージを
18代のKaleth Wright最先任軍曹は「この指名はBrown大将の放った場外ホームラン。誇り高き瞬間、米空軍兵士よ偉大なれ!」とツイッターで

Brown次期空軍参謀総長は「Bass軍曹はその技能と人柄と経験で、私のリーダーとしての仕事に様々な視点を提供してくれるだろし、空軍兵士の高い期待に応えてくれるだろう。彼女はこれまでのキャリアの中でその高い能力を遺憾なく発揮してきており、全ての空軍人を高め駆り立てる我々の取り組みにおける賢明な相談役になってくれるだろうことに何の疑いも持っていない」とメッセージを寄せた
米空軍の3トップ(空軍長官、空軍参謀総長、空軍最先任軍曹)の2名を女性が占めることになり、米空軍の米空軍の主要49ポストの9つを女性が占めることとなる。(米空軍の女性兵士比率が20.0%なので正比例です)
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JoAnne Bass最上級軍曹のご経歴
https://www.2af.aetc.af.mil/About-Us/Biographies/Display/Article/1596057/chief-master-sergeant-joanne-s-bass/

Bass4.jpg米空軍入隊時の年齢が不明ですが、米陸軍の子女として世界各地を回った多様な経験が、その表情にも表れているような印象を受けます。ぜひ米空軍兵士に語り掛ける様子を拝見したいものです

アジアのどこの国と血縁があるのかご経歴からは不明ですが、日本人にはとても親しみやすい印象の方ですね。日本に来られることがあれば、ぜひ自衛隊の優秀な女性隊員達と懇談の時間を設けていただきたいものです
米空軍は、性的襲撃問題で深い闇を抱えており、その方面でも活躍が期待されているのかもしれません

軍での女性を考える記事
「GAO指摘:女性の活用不十分」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-05-20
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「女性特殊部隊兵士の重要性」http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-28
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「性犯罪対処室が捜査対象」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-04
「性犯罪は依然高水準」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-06-1
米軍での性的襲撃事案多発を考える記事
「士官学校に改善の兆しなし」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-02-02
「米3軍の長官が士官学校でのセクハラ問題議論」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-04-10
「現役パイロット時に上官にレイプされた」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-08
「空軍士官学校の内通者が反旗」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-12-10-1
「性犯罪対処室が捜査対象」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-04
「性犯罪は依然高水準」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-05-06-1
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