連接演習:2回目は4月8日から、3回目は太平洋地域で

18日、米空軍参謀総長が第2回目の演習(4月8日から予定)を延期すると発表。「新技術関連の企業技術者が多く参加することから、コロナウイルスが沈静化する当面延期する。延期であって中止ではない!」→https://www.c4isrnet.com/c2-comms/2020/03/18/the-coronavirus-pandemic-has-temporarily-derailed-the-air-forces-advanced-battle-management-system-program/
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アジア太平洋エリアでは同盟国も交えて・・・

Rooper.jpg2月28日、米空軍協会の航空戦シンポジウムでWill Roper空軍省調達担当次官やCharles Q. Brown太平洋軍司令官が発言し統合レベルでのアセット連接強化を狙い昨年12月に1回目が実施された試験演習(JADC2とかコネクトマラソンとか呼ばれる)について、2回目が4月8日から、3回目が太平洋軍エリアで計画されている等と語りました

各種シミュレーション演習や机上WarGameの結果としてし、クラウド技術やAI技術を活用し、4軍の装備を有機的に連接して情報や指示を迅速に共有することが、大きな戦闘能力向上につながることが明らかになったことを受け、従来型のアセット予算を後送りし、老朽装備を早期退役させてまで「連接性向上」に投資することが、米国防省として2021年度予算案の重視事項として米議会に提出されています
「国防長官も連接性を重視」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-02-09
「空軍予算は将来連接性を重視でアセット削減」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-28

連接強化の方向性や具体的装備の連接技術を具体的に検証し試行錯誤する場がこの連接演習試験演習で、昨年12月の1回目は「米本土への巡航ミサイル攻撃対処」をテーマに行われ、大きな成果を上げたところです
「初の統合「連接」実験演習は大成功」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-23

Will Roper次官やABMS(Advanced Battle Management System)開発責任者であるPreston Dunlap氏は、第1回の演習結果を失敗部分も含めて各所でアピールし、国防省内に埋もれている連接候補アセットや新技術の掘り起こし、更には自薦による演習参加を呼びかけており、今後の展開に注目が集まっているところです

28日付米空軍協会web記事によれば
ABMS.jpg●Roper氏はABMSを「軍事用のインターネット」と表現し、一般社会で人々がスマホ等のデバイスを常続的にネットワークに接続することが当たり前になっている様に、従来の考え方を軍事分野でも変えていく必要があると訴えた
●例として同氏は、スマホが周囲の電波状況に自動的に対応し、5G接続から3Gに切れ目なく移行する様子を上げ、軍事分野でも人工衛星や戦闘機が柔軟に接続を維持し続けられる体制や環境が必要だと説明した

●そして同氏は民間のネットワーク企業関係者から、薄皮一枚を積み重ねるように連接性強化に努力し、作戦運用全体の能力構築を進めるようにとの助言を得ていると語った
●昨年12月の1回目の演習は、第一歩として多様な教訓と成果を残し、地上設置のラジオのような装置で、懸案だったF-22とF-35間の対話を可能にしたと同氏は説明し、クラウド環境の利用で、最前線の特殊部隊兵士がタブレットで最新情報を確認できたとも成果を語った

Brown.jpg4月8日から開始される2回目の演習は、北米コマンドと戦略コマンドがが中心になり、フロリダ、ネバダ、アリゾナ、ニューメキシコ等の各州の4軍部隊が参加し、宇宙をテーマーに実施される予定だが、クラウドの情報を人工知能を用いてソーティングし、多量のデータからユーザーに適したデータを「プッシュ式」で提供することも試みられる
●同じ会場でBrown太平洋軍司令官は記者団に、国防省のABMS開発責任者であるPreston Dunlap氏と同演習の3回目を太平洋地域で実施することについて協議を続けており、既存の太平洋空軍演習との融合や、同盟国からの参加も検討していると述べた

●同司令官は、どのアセットやシステムやセンサーをABMSに連接するかを見極めるために重要な演習だと表現し、同時に太平洋地域では演習エリアが広範になるため、クラウド活用が有効な一方で、クラウド間のデータ移送間にどのように各種データを保護するか重要であり課題だと述べた
●同時に同司令官は、「我々にはその能力があり、参加者が協力してどのように情報を最高度に守るかを考える必要がある。多層多重なセキュリティーで対応することになろう」と説明した
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ABMS2.jpgアジア太平洋地域で「Joint partners」と言えば、まず豪州あたりでしょうか? 在韓米軍との大規模演習が行えず、空軍アセットへのリンク搭載が進んでいる韓国も可能性はあるでしょう

日本はBMD分野で米国との情報共有は進んでいますが、航空アセットになると心もとない部分があり、仲間に入れてもらえるか微妙な気もします・・・

この演習は、今後の米軍の動きをみる上で非常に重要な演習ですので、今後もフォローしていきたいと思います

ABMSとJADC2関連
「国防長官も連接性を重視」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-02-09
「予算で将来連接性を重視しアセット予算削減」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-28
「米空軍の夢をCSBAが応援!?」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-24
「初の統合「連接」実験演習は大成功」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-01-23
「空軍資源再配分の焦点は連接性」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-11-08
「マルチドメイン指揮統制MDC2に必要なのは?」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-24

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