外交ルートで正式に中国に抗議申し入れ
3日、米国防省の報道官が記者会見で、アフリカの角ジブチに拠点を構える米軍C-130輸送機(特殊作戦機かも)の操縦者が、最近付近の中国軍拠点から「軍事用途レベルのレーザー光線」を照射される事案が連続発生し、目に軽度の障害を受ける事態も起こっていることから、正式に外交ルートで抗議したと明らかにしました
ジブチの周辺地域には、米軍と中国軍がほぼ隣り合わせで拠点を構え、中国はアフリカ大陸唯一の軍事拠点として、2016年3月から、公式にはアデン湾での海賊対処や艦艇への物資補給を目的として拠点を10年契約でリースしてると発表しています。
米国にとってジブチ「Camp Lemonnier」は、約6千名が活動中といわれるアフリカ大陸唯一の拠点(米アフリカ軍所属)で、イエメン支援の特殊部隊も拠点にしているようです。
フランスと日本も、海賊対処の基地として使用しています
3日付Defense-News記事によれば
●3日、Dana White報道官は外交ルートを通じて「demarche」と呼ばれる申し入れを中国政府に行い、事案に対する調査を要求したと明らかにした
●同報道官は「(レーザー照射は)米軍搭乗員にとって真に脅威である」、「重大な事態であり、だから我々は重く対処している」と語った
●別の報道官は、「軍用レベル:military grade」のレーザー照射を受けたC-130操縦者は回復に長期間を要しないと説明したが、最近数週間の間に発生した複数の事案の被害の一つだと語った
●正確に何件事案が発生しているのかには言及しなかったが、2~10件の事案が発生していると説明した。そして事案の頻度が増しつつあり、操縦者2名が同時に被害を受ける危険な事態が発生したことから公式な抗議を行ったと報道官は説明した
●記者団からのレーザー照射の目的を問う質問に対して報道官は、「その質問は記者の皆さんから中国側に行ってほしい。危険な行為であり、我々は重大な事案だと考えているから公式な抗議を行ったのだ」と訴えた
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4日、中国外務省はすぐさま「中国は何もやっていない」「関係ない」と報道官が反論したようです。
「軍用レベル:military grade」の程度が不明ですが、最近では相当の出力のレーザー発射機が市販されており、日本でも民航機や自衛隊機への妨害事案が報じられています
あまりに単純なので、中国側の組織的なものなのか「?」な気がします。アフリカに派遣されえ暇な中国兵士が、勝手に持ち込んだレーザー発射器具で「いたずら」しているのでは・・・とも思います
まぁ・・・中国ですから、何を考えているかよくわかりませんが・・・
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