2月9日開幕の平昌オリンピックに向け、同期間に例年行われていた米韓演習は中止されましたが、「弱みは見せないぞ」「ひるんでないぞ」の姿勢を見せるため、米軍が各種戦力の極東派遣に動き始めています
先週、B-2爆撃機がグアム島に飛来し、16日には史上2度目の米空軍大型爆撃機3機種が勢ぞろいし、垂直離着陸型F-35Bを搭載可能な海兵隊の強襲揚陸艦が佐世保に到着し、追加の空母が西太平洋に向け米本土を出航し、3隻目の派遣を北朝鮮がけん制するなど、立て続けにニュースが入ってきましたので整理したいと思います
追加で、戦闘機や偵察機や情報収集機もやってきそうな気がしますが、「モランボン楽団」が韓国にやってくれば、米軍戦力の話題が(少なくとも日本では)吹き飛んでしまいそうなので、早めにご紹介しておきます。
米空軍爆撃機の動き(17日付報道)
●現在、グアム島にローテーションで爆撃機を派遣するCBP(Continueous Bomber Presence)の枠組みでは、B-1爆撃機6機が1月末までの予定で展開しているが、この交代として6機のB-52爆撃機が約300名の兵士と共にグアム島に向かっていると、太平洋空軍が発表した
●これに先立ち、先週、B-2爆撃機3機が「抑止任務を支援するため」グアム島に展開している
●16日太平洋空軍は、先行してグアム島に到着したB-52爆撃機の写真を公開し、既にグアムに所在していたB-2及びB-1爆撃機とあわせて、「史上2度目の爆撃機3機種そろい踏み」、「2016年8月以来初の3機種そろい踏み」との解説付きで配信した
●なお1月末でいったん帰国するB-1爆撃機だが、B-52がCBP任務を担当している間も、米韓日豪による演習参加のため、複数回にわたり朝鮮半島に飛来する予定である
米海軍と海兵隊の動き
●3日から4日にかけ、空母カールビンソン戦闘群がサンディエゴを出港し、「計画通りのいつもの作戦行動」のため西太平洋に向かった。これ艦艇群出航の数日後に、B-2爆撃機がグアム島に飛来した
●現在、西太平洋エリアには、横須賀を母港とする空母ロナルドレーガンが配備されているが、空母カールビンソンはこれに追加するものである。
●一方で北朝鮮は、米国が3隻目となる空母ステニスを西太平洋に派遣する計画を持っていると非難し、南北会談が行われている雰囲気に冷や水を浴びせるものだ威嚇している
●更に米海兵隊は14日、F-35Bを搭載可能に改修した強襲揚陸艦「USS Wasp」が佐世保に到着したと発表した。なお「USS Wasp」には30機以上のF-35Bが搭載可能で、現在岩国基地には12機のF-35Bが配備されている
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最近、北朝鮮に負けないぐらいのインパクトで、日本国民の反面教師として、日本国民の団結を促す方向に貢献している韓国大統領ですが、ここは「モランボン楽団」との笑顔の記念写真まで極めて頂きたいものです
予算や兵員のやりくりが厳しい中でも、爆撃機3機種、空母3隻、F-35搭載の強襲揚陸艦などを西太平洋に派遣する米軍や米国関係者は、韓国をどのように眺めているのでしょうか・・・
まぁ・・・ホワイトハウスはいろんな火消しに忙しいとしても、国防省や米軍関係者の心情を察するに・・・部下をなだめるのに、部下に納得させるのに・・大変でしょうねぇ・・・
2016年8月に爆撃機3機種をグアムに史上初めてそろえた時は、写真付きだったのですが、今回は刺激を抑えてB-52の写真だけの様です。細かな配慮か・・・
「2016年8月の3機種勢ぞろい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-12
北朝鮮関連の記事
「NK弾道弾に対処する米国を露が誤解の恐怖」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-03
「北朝鮮は生物兵器を保有するのか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-12-16-1
「地上部隊侵攻しかない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-11-07
「グアムの弾薬10%増強」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-21
「米陸軍が対北朝鮮に緊急準備開始」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-12
「米軍事メディアが北朝鮮騒ぎを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-14
「グアムで住民に核攻撃対処要領」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-15