意味深なグアム島への弾薬10%追加備蓄

36th Munitions.jpg10月18日付米空軍web記事が、グアム島のアンダーセン基地発の情報として8月後半からの約5週間をかけ、24時間体制で追加弾薬のアンダーセン基地への搬入を行い、結果として同基地保管の弾薬を10%増加させたと、「ひけらかすように」報じています
なぜ10%増量したのか、10%の意味するところは?、なぜ今?、などなど・・・・当然出てくる疑問には一切答えを示さず、90名以上の専従の兵士がハードワークで頑張ったと讃えるだけの記事であり、これ以上も突っ込みようがないのですが、なんか気になるのでご紹介しておきます
18日付米空軍web記事によれば
36th Munitions3.jpg●第36弾薬管理隊は8月21日から9月30日の間、150万ポンドの弾薬を休みない献身的な作業で、港からアンダーセン基地の保管庫に輸送して格納した
搬入された約100億円相当「81万6393発」の弾薬は、使用期限が切れた弾薬の交換用と、グアム島保管の弾薬を10%増加させるためのもので、弾薬を扱う者の日々の訓練と有事に備えた備蓄のためである
●通常、アンダーセン基地は毎年20フィートコンテナで約110個の弾薬を受け取り、更新用と備蓄用に受領するが、 90名以上の専従の兵士がグアム海軍基地に到着した弾薬を34両のトラックを使用し、24時間体制で輸送と格納任務を遂行した
●現場で作業指揮を執っていた上級軍曹は、「供給された弾薬は、日々の作戦に使用する弾薬とは別に、弾薬担当兵士の技量を向上する訓練に使用でき、実戦で求められる多様な弾薬作業の同時進行を体験することが可能になる」と効果を語った
36th Munitions4.jpg●弾薬管理隊長である少佐は、「将来の作戦行動を効率的に行えるよう、我が部隊はこの経験を通じて現場兵士が様々なアイディアを出し、作業の改善を行った」、「4週間以上に及ぶ連続作業だったが、兵士たちは集中して任務を遂行した」と振り返った
基地衛生隊が作業に当たった兵士の健康状態をモニターしながらの厳しい任務であったが、弾薬管理隊長は「増強された弾薬備蓄で、必要時の物理的破壊作戦能力は向上した」と意義を強調した
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特に付け加えることはなく、毎年の恒例行事なのか、「通常」より多く積み増しているのかも不明確な記事ですが、わざわざ米空軍webサイトが取り上げた小さな事象としてご紹介しておきます
36th Munitions2.jpgそれから付け足しですが、対ISISで精密誘導兵器を大量消費している米軍は、明確には言いませんが精密誘導兵器の在庫不足に直面しています。
急きょ予算措置をして調達を加速しようとしていますが、製造ラインの関係もあり、そう簡単には進みません。
対北朝鮮を関るにあたり、このあたりが「ボトルネック」の一つだと勝手に想像しています
グアム島関連の記事
「米軍事メディアが北朝鮮騒ぎを」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-14
「グアムで住民に核攻撃対処要領」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-15
「グアム島の過去と今を学ぶ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-08-11
弾薬不足関連の記事
「米軍が精密誘導兵器増産中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-24
「空軍長官代理の発言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-06-05
「精密誘導爆弾の不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-03
「米国の弾薬を当てにするな!」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-21-1
グアム島の抗たん化対策
「被害復旧部隊を沖縄から避難」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-28-1
「テニアンをグアムの代替に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-12-16-1
「グアム施設強化等の現状」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-04-30-1

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