12日、日本も導入を決定した空中給油機KC-46Aが第一段階の飛行試験20回を終了し、まず航空機としての飛行に問題がないことを確認しました
同機は、2014年に予定されていた初飛行が種々のトラブルで延期に次ぐ延期でしたが、本年9月25日にやっと初飛行に成功し、その後順調に「空力特性:aerodynamic」確認が進んだようです
トラブルはF-35だけで十分ですので、F-35より重要な空中給油機には順調な試験の進捗を今後も期待します
17日付Defense-News記事によれば
●ボーイング社の報道官がDefense-Newsに語ったところによれば、12日にKC-46Aは20回目の「free air stability」飛行試験を終了し、機体の空力特性に問題が無いことを証明した
●同飛行試験は、今後行われる第2弾の「fuel dock」飛行試験と併せ、空中給油機試験の主要な2部門となっている
●次の「fuel dock」飛行試験は、給油システムの確認を行う試験である
●その「fuel dock」試験後は、他のKC-46Aを含む6機種への空中給油試験を行う予定で、これらの試験を経て本格生産の国防省承認が得られる「Milestone C」が達成出来る
●ボーイング社は、「Milestone C」達成を2016年1月から4月に予定しており、これにより2017年8月までに18機KC-46A納入の契約遂行の目途が立つ
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知る限りでは、機内配線のトラブルで延期、機体構造の問題で延期、最近では給油システムに誤った化学薬品を投入してしまい延期・・・との経緯をたどったKC-46Aです。
米空軍の3大優先事業の一つ(他はF-35とLRS-B)で、「固定経費契約」のシンボリックな優等生計画でしたが、上記問題の発生と対処で、ボーイング社は「自腹」で追加経費をまかなっています
この様な開発段階で生じた「自腹」部分を、現時点で米空軍以外の唯一の購入先である航空自衛隊に、ふっかけるようなことがな事がないよう、価格には十分注意したいものです。そう言えばFMSだったですねぇ・・・
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