19日付米空軍web記事は、アラスカで実施されている多国籍共同演習「RED FLAG-Alaska」の共同基地制圧訓練に置いて、陸自空挺隊員が12日に米本土で初めて米空軍C-130からパラシュート降下を行ったと報じています。
パラシュー降下訓練による基地制圧演習に併せ、上空では日米だけでなく、韓英豪NZタイ空軍機も「それぞれに役割を分担」し、地上作戦を支援する航空作戦を訓練した模様です。
航空自衛隊による7月24日の発表では、日米共同訓練だと説明されていますが、極めて複雑な多国間演習になっているようです。
ところで、陸自は「RED FLAG-Alaska演習」への参加を公表していたでしょうか? 陸自webサイトには、その様な「プレスリリース」が見当たりませんが・・・
空自発表→http://www.mod.go.jp/asdf/news/houdou/H27/0724.html
陸自webサイト→http://www.mod.go.jp/gsdf/news/press/index.html
19日付米空軍web記事によれば
●12日、陸上自衛隊の第1空挺団の隊員が、米空軍横田基地所属のC-130から、米陸軍空挺第一大隊や第501歩兵連隊の兵士と共に、アラスカのGreely陸軍基地演習場へパラシュート降下を行い、敵基地への侵入と基地制圧訓練を行った
●自衛隊員が、米国内で米軍機から空挺降下を行ったのは初めてであり、この様な大規模な航空基地制圧訓練も「RED FLAG-Alaska演習」では初めてであった。
●米空軍のC-130操縦者は「陸自隊員を米空軍機から降下させることが出来素晴らしい。日本国内でもこの様な訓練ができれば良い」と語った
●陸自のイガラシ中佐は、共同訓練は2国間の協力強化や関係強化に繋がると語り、米陸軍の大尉は「2国間パートナーシップの戦略的価値を増すことが出来、世界に示すことが出来る」と表現した
地上での航空基地制圧作戦では
●地上では、米陸軍と陸上自衛隊の部隊が共同で、味方航空機の着陸を可能にすべく基地制圧作戦を行った。米陸軍大尉は「地上作戦に置いて戦術面で両軍は同じ言語を話しているように感じ、陸自との作戦は容易だった」と振り返った
●陸自のイガラシ中佐は「我々には限定的な実任務経験しかないが、共に訓練した米陸軍は豊富な経験を持っている。彼らから学ぶべき事が多くある」と訓練の意義を語った
空中では各国空軍が役割を分担し
●航空機基地制圧演習が地上で行われている間、上空では多国籍の多様な航空機が地上での作戦を支援していた。
●米韓日英豪NZタイ空軍の航空機は、それぞれが航空基地制圧作戦における役割を担い(all played a role in the airfield seizure)、7カ国全てがシナリオの中に融合されて訓練した
●訓練シナリオ担当のA.J. Baker少佐は、「大部分の訓練目的は達成出来た。全ての目標攻撃に成功し、陸軍部隊の安全な作戦遂行を可能にし、エスコート機による戦力防御もよく機能した」と語っている
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訓練は段階的に進歩発展させる必要があります。同じ事をやっていては、人は育ちません。
ですから、「空挺降下を伴う航空基地制圧訓練」でも、「7カ国が参加の共同航空作戦」でも、どんどんやって頂きましょう!!! そして日本国民にもアピールしましょう!!!
お願いですが、米空軍の広報担当の皆様、「RED FLAG-Alaska演習」において、地上で様々な任務を遂行する兵士も取り上げて下さい。
米空軍でもそうでしょうが、パイロットだけを、槍の穂先だけを取り上げると、重要性が航空機以上に増している「その他」の要員が、不満たらたらになりますから。米空軍でも気をつけた方が・・・
RED FLAG演習関連の記事
「5世代機にはバーチャル訓練を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-28-1
「RED FLAGで予算不足」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-07
「変化進歩する演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-20