米空軍もEPSで北極の通信確保に努力

EPS.jpg24日、米空軍の宇宙&ミサイルコマンドと共に北極圏での衛星通信に取り組むNorthrop Grumman(NG)社が、EPS(Enhanced Polar System)のCAPS(Control and Planning Segment)が生産開始前の重要な検査をパスしたと発表しました。
8月の記事で、米海軍がロッキード社と取り組む北極圏の衛星通信:MUOS(Mobile User Objective System)開発試験状況をご紹介しましたが、米空軍も(統合&国家ニーズで)本分野に挑んでいるようです
技術的な事やMUOSとの違いがよく分からないのですが、2018年に運用開始を予定しているようです
26日付米空軍協会web記事は
EPS2.jpg●24日、米空軍による北極地域との「secure」な通信を可能にする衛星通信システムの統制装置(EPS CAPS)が、最後の重要な審査を通過したとNG社が発表した
●NG社のISR部門副社長は、EPS CAPSが審査をパスし「次のフェーズに進む準備が完了した」事を示したと発表している
●EPSは、2つの衛星に搭載する超高周波の妨害に強い装置と、統制装置(CAPS)と他の通信システムとの接続を担うシステムから構成されている。統制装置(CAPS)は衛星搭載装置の状態をモニターし、同装置の維持整備を容易にする役割を持つ
2013年上旬、衛星搭載装置は米空軍宇宙コマンドに提供され、EPSシステム全体は2018年に運用を開始する予定である
NG社の声明によれば
●米空軍のEPSは、国家目的をサポートするため、北極圏を利用する人々に、宇宙を活用した「secure」な通信を提供する
統制装置(CAPS)はテレメトリー信号を受信し、必要な任務指令やcryptographic planningを衛星搭載装置に提供する役割を持つ
EPS3.jpg●今回の審査員は全員一致で、EPSがリスク管理を適切に行った任務可能な計画だと承認した次の大きな目標は、ソフト開発とそれに続く他のESPとの試験であり、今後2年間で実施する計画だ
●2012年11月に我が社が獲得したEPS CAPS契約は、初期契約分が本年年初に完成し、現在は続く48ヶ月契約部分にあたる。NG社は我が社の蓄積した技術を投入し、国家安全保障に貢献する
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NG社のEPS解説webページ
→http://www.northropgrumman.com/Capabilities/EnhancedPolarSystem/Pages/default.aspx
米海軍とLM社による北極通信MUOS
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-25-1
よく分かっていないのでコメントが難しいのですが、北緯65度以上の北極圏をカバーする次世代の衛星通信システムだそうです。
北極での活動を狙っている国は多く、関連する中国やロシアの動向は極東の動向にも影響を与えそうなので、お勉強しておきます。小さな事から「コツコツ」です
北極関連の過去記事
「ロシアが北極基地再開を加速」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-09-09
「LM社が北極の通信確保に向け」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-25-1
「米特殊部隊が北極の課題を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-05-21
「米国防省の北極戦略」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-23-1
「米海軍が北極対応を検討中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-11-20

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