ロシア爆撃機の活動増加を米軍が語る

TU-95-1.jpg28日付Defense-Newsが、近年増加するロシア空軍爆撃機の活動について、米軍幹部やシンクタンク研究者の見方を紹介しています
空軍機の活動を見るまでもなく「すき放題」のロシアですが、ソ連崩壊後の混乱から立ち直り、活動を活発化させている様子が伺えます
それほど具体的な記述があるわけではありませんが、取り上げるメディアも少ないのでご紹介します
28日付Defense-News記事によれば
北米防空司令官兼ねて北米軍司令官であるCharles Jacoby空軍大将はインタビューに答え、「ロシア空軍の長距離爆撃機は、冷戦当時より遥かによくなっており、その行動は益々高度に高能力になっている」と語った
●また米国領空に接近する飛行が増加する中で、旧型の長距離爆撃機ながら近代化や兵器の更新が行われている。
TU-160.jpg●米軍やNATO諸国が対応してきたのは、ロシア空軍機のTU-95、Tu-160、TU-22Mや様々な戦闘機であるが、冷戦終了以降停止していた長距離飛行をロシア軍が再開した2007年以降に対処を再開した
●米軍やNATO諸国の対処は、アラスカから米・カナダの太平洋沿岸、欧州ではバルト海や北海上空で発生する
●Jacoby大将は「ロシア軍機の活動数には多少の増減があるが、ここ7年間は増加傾向にある。大規模な演習により増加したり、世界情勢に対応した増加したりする」と語った
●英IISSのDouglas Barrie上級研究員は、2000年代半ばからロシア空軍は爆撃機や長距離ミサイルの近代化を続けていると述べた。
●また、1980年代に始まった近代化は一度91年に頓挫したが「数年前から、計画的名近代化の一端を目にしている」と分析している
TU-22M-1.jpg●同研究員によれば、航空機の近代化は年に1~2機だが、システムの近代化を進めている。また搭載巡航ミサイルの近代化も進めており、対地Kh-55(AS-15 Kent:射程3000km)や対艦Kh-22(AS-4 Kitchen:射程600km)の搭載試験が確認されている
●ロシアは2020年代に新型爆撃機の配備を目指しているようだが、これは少し楽観的過ぎる。それでも長距離爆撃機以外にも、多様な分野に近代化投資が行われている
米国はロシアとの軍事交流拡大を進めてきたが、ウクライナ情勢を受け中断状態にある。
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このようなロシア軍機への対応をどう考えるべきでしょうか?
かつては、ロシア軍機への対応の必要性を前面に押したて、日本の戦闘機数の算定根拠にしていたようですが、戦闘機の必要性を強調するため「無理やり必死に」対応している面もあるのではないでしょうか?
Tokyo.jpgまたこの対応のため、最新の戦闘機が必要なのでしょうか? 第4世代戦闘機で問題があるでしょうか? 国家の意思さえ定まれば、それなりの航空機で十分対処が可能です。
費用対効果を考え、防空ミサイルも組み合わせて対処してはどうでしょうか? 相手の偵察機に「無理やり必死に」対応することが必要でしょうか?
戦闘機命派は「領空保全」の部分だけ「完璧」を目指しますが、弾道・巡航ミサイル、施設の抗たん性、サイバーや宇宙分野での「いい加減な対処」は一切問題にしません
このような姿勢をまんぐーすは、「脅威の変化を無視」や「組織防衛」と表現してご紹介しています
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