11日、ロシアのZhukovskyで開催されたロシア空軍100周年を記念する航空ショーで、プーチン大統領はロシア空軍の再建増強が露政府の鍵となる優先事業だと宣言し、2020年までに600機以上の新作戦機と1000機以上のヘリコプターを購入すると約束しました。 11日付ABCニュースwebより
原油価格の高騰で財政に余裕が生まれたロシアは、ロシア軍の近代化に着手しており、ロシア空軍参謀総長によれば本年だけで空軍は160機の新型機を受領する。
またロシア軍全体では、2020年までの間に総計50兆円分($625 billion)の新装備品をロシア指導部は計画している模様。
式典でプーチン大統領は・・・
●(この空軍増強計画により、)ここに集うすべての人が国家に、それら航空機を製造した人に、また操縦する人たちに対し誇りを感じるだろう
●1990年代や2000年代初頭の困難な時期に、つまり多くの航空機を飛行させることが出来なかった時期にわが空軍を支えた人たちに感謝したい。そのような人たちの仕事や伝統や国家への忠誠心に対する感謝である
好調な財政の一方で、ロシア軍需産業はソ連崩壊後の混乱期のダメージから抜け出せておらず、新兵器の開発要求や製造オーダーに対応できていない
専門家は、ロシア製の最近の新兵器は大部分がソ連時代のデザインの改良に過ぎず、軍需産業界には汚職、設備の老朽化、下請け企業組織の崩壊等々の問題を抱えていると分析している。
例えば、米国製F-22に対抗する機種としてプーチン自身が宣伝にも登場したSukhoi T-50は、F-22初飛行の20年後の2010年1月に初飛行を行ったが、未だに新エンジンやその他装備品が完成しないままである。そしてその本格的生産は、最も楽観的な見積もりでも2015年にずれ込むと見られている。
無人機分野でもロシア軍需産業は後塵を拝しており、ロシア政府はイスラエル製無人機に目を向けざるを得ない状況である。
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先日、ロシア首相が閣内の反対意見の中で新大型爆撃機の開発を宣言しましたが、その流れの打ち上げ花火でしょうか???
最近のロシアは良くわかりません(以前から良くわからない国ですが・・・)。米国等による欧州BMD計画に意味不明な言いがかりをつけたり、シリア政権に圧力をかける国連決議に頑なな姿勢をとり続けたり・。
しばらくはお手並み拝見と参りましょう・・・。
「露が新爆撃機開発宣言!?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-16
「プーチン自らT-50大宣伝」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-19
「T-50曲技飛行映像」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-06-11