ロシア機の礼文島領空で初の空自フレア警告と同日
9月23日アラスカ防空識別圏内での出来事
Tu-95爆撃機を護衛の露戦闘機が数mに急接近
飛行姿勢も接近要領もunsafe, unprofessional
ロシア車は中国軍と異なり「大人」対応だったのに
9月30日、北米軍司令官である Gregory Guillo空軍大将が映像と声明を発表し、同23日にアラスカの米防空識別圏に侵入していた2機のロシア軍戦略爆撃機Tu-95に対し緊急発進&監視普戒を行っていた米空軍F-16戦闘機に、Tu-95をエスコートしていた2機の露 Su-35戦闘機の 1機が危険な急接近飛行を行ったと非難しました
声明でGuilo 司令官は、「NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)が緊急発進させた我が戦闘機は、安全かつ規律正しく接近して監視飛行を実施していた。(これに対し、)ロシアのSu-35の行動は不安全でプロの行動ではなく、すべてを危険にさらした。プロの空軍が行う行為ではない」と表現し、危機感を示しています
米空軍公開の危険飛行映像(約20秒)
NORAD は当日のロシア機飛行について、露爆撃機がこの空域で頻繁に行っているタイプの飛行で、米国領土まで 200nmまで接近したと紹介し、大型爆撃機とはいえ米領土までの距離も離れていることから、緊急発進した米軍F-16が「安全かつ規律正しく」対応したことを強調しており、ロシア戦闘機による突然の急接近危険飛行に驚きと怒りを隠さず、映像公開に踏み切った模様です
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ロシア軍機は冷戦後も日本近傍にも度々現れ、最近では中国機と緩やかな連携飛行のようなことも日本周辺で行っていますが、一般にはパターン化した偵察飛行や作戦航法訓練でした。
ところが、アラスカ沖での露 Su-35危険飛行と同日には、露IL-38哨戒機が日本時間の午後に3度も北海道礼文島北方の領空をし、航空自衛隊機が史上初のフレア使用管告を行う事態となっており、時差はあれども世界で同時に、露車が行動を先鋭化させています
こんな嫌がらせ行動を露が行っても、何の効果も利もないと思うので、露軍全体、特に前線部隊に蔓延する「フラストレーション」「ぶつけ様のない怒り」のようなものが背景にあるのでは・・・と考えてしまいます。
東シナ海や南シナ海で中国軍戦闘機が米軍偵察機や哨戒機に危険接近飛行を何度か繰り返していますが、そんな映像を見た露軍やパイロットが、深い考えもなくやらかしている様な気がしてなりません
ロシア空軍関連の記事
「ウクライナでの露空軍評価」→https://holylandtokyo.com/2022/03/17/2929/
「戦闘機での制空の時代は終わる?」→https://holylandtokyo.com/2022/02/09/2703/