米サイバー戦トップがハッカー大会訪問へ

alexandercyber.jpg23日の週、ラスベガスで開催された世界最大級のハッカーの集いに、米サイバーコマンド司令官でNSA(National Security Agency)の長官でもあるアレクサンダー陸軍大将が訪れたようです。
ロイターが21日付記事で米国防省からの同大将参加発表を報道し、27日付AF-Magazineサイトも訪問が行われたことを報じています。
20周年のハッカー会議とは(ロイター21日付)・・
約15000人が参加する「Defcon conference」との名称の会議
●参加したハッカーは、ハッカー手法の情報交換や「道具」の交換や販売を行う。ハッカー間の人脈構築に貢献している。
CyberPolicy2.jpg●大会期間中、ハッキング競技会や携帯電話やGoogle-TVへの攻撃法についての議論が行われる。また政府が強化しているハッカー監視や対策プログラムについてもついても技術的に突っ込んだ議論を予定している
●会場の一画では子供向けの企画「Defcon Kids」も開催され、アレクサンダー大将が強い関心を示している
ハッカー大会主催側の話
●ハッカー対策の政府機関から高官が参加することを快く思わない人もいるだろう。しかし別の見方もある
●この「Defcon conference」は、いつも人の目に触れない場所で活動してるハッカー達を、彼らの「心地よい領域」から引っ張り出し、彼らが普段耳にしない意見に触れさせる貴重な機会になるし、そうしたい
●NSAやサイバーコマンド司令官の話を(ハッカー達に)聞かせることは重要なことだし、彼らが何をこの場で話さなければならないかに興味を持っている
Cyber-warfare.jpg●我々は第1回目の「Defcon conference」から政府機関を招待しているが、政策的な理由で表だっては参加してくれなかった。しかし彼らは身分を隠して大会を覗いていたのだ。継続して。
●徐々にその数は増え、制服姿の参加者も見られるようになってきた。今回、NSAのトップが参加してくれるという10年来の希望が叶い、夢のようである
我々主催者は政府関係者が参加しやすい環境を作り出したいと考えており、敵対的で無い、双方が互いに質問が出来る大会にしたいと思っている。
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上記のような奇妙な光景も、新たな「サイバードメイン」の特徴をなすモノなのかもしれません・・・。
「匿名」の隠れ蓑をかぶった犯罪者達との公の場での接触と意見交換・・。
Cyber-War.jpg主催者側の話には「上から目線」を感じざる得ず、政府側の対処の難しさを感じさせます。「Defcon Kids」なる企画も・・・。
政府や軍は対処要員の確保に苦労しており、このような大会への参加を通じ、ハッカーといわれる技術者が「公」の仕事にも目を向けるよう仕向ける契機にすることも狙っているのでしょうが・・・。
主催者側で語っている人達は、実名や本職を明らかにしています。法律事務所やネット企業の管理職クラスで、ハッカー名を明らかにしている人も・・・。この辺りも、この「戦場」の特徴なのでしょう。
「弱点指摘チームCRT」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-
「地域コマンドに権限を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-12-2
「Cyber Vision 2025等々」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-03-27
「軍需産業のサイバー対策強化」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-05-13
「NATO宇宙サイバー演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19

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