米空軍用F-35は17年運用開始?

F-35-2.jpg最近F-35の記事が多くて恐縮ですが、日本にも「戦闘機命」の輩が多数生息し、固守坦々と血税をつぎ込もうとしている様ですので、F-35に「仕方なく」かつ「生暖かく」注目している所です
地震でぼんやりしている内に、かなり具体的に米空軍や海軍用のF-35のIOC(初度運用可能:initial operational capability)時期に関する発言があったようですので整理してみました
7日、シュワルツ空軍参謀総長下院の軍事関連公聴会
Schwartz.jpg●空軍は、2017年後半(Late 2017)に「恐らく」F-35Aを初めて戦闘可能態勢に置くことになるだろう。
●開発計画の再構築以前は2016年4月を予期していたが、主にソフトウェア開発の問題により遅れることになる。
●本年1月ゲーツ国防長官が、開発と試験を動じ並行的に走らせるのは開発リスクと無駄投資になる可能性が高いため計画の再見直しを行うと発表していたところである。
●試験の進捗は順調であるが、個々の各部位を総合的にインテグレイションする過程が開発期間を左右している。
ただ、空軍関係者の中には・・
●2016年の前計画から約2年間遅れ、2018年になるであろう、と語る者が多い
13日、カーター国防次官(取得・技術担当)同上の公聴会で
CarterAs.jpg●以前と比較し、現在のF-35開発計画はより現実に即したものとなった。
●遅れを取り戻そうとしてあまりにも急ぎすぎると非効率になり、遅れすぎるとこれも非効率である。その中間(sweet spot)を狙うことが重要で、我々はその位置に現在ある。
●私は開発計画責任者のバレット海軍中将(Vice Adm. David Venlet)の仕事ぶりに大変満足している。彼が着任以来行った計画の精査により、2年前から1年前ぐらいに漂っていた過度の楽観論は排除され、より実態に沿った堅実なプログラムになりつつある。
22日、F-35開発責任者バレット中将(記者会見で)
「新責任者は海軍から」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-25
F35venlet.jpg●作戦での使用が可能かを最終的に判断するのは空軍であるが、私はF-35Aが2016年に使用可能になるとは考えにくいと思う。
●昨年来実施してきたF-35の開発期間とコストを再検討する技術的基礎見直し(technical baseline review)によれば、海空軍両方にとって2016年のカードはないと思う。
●基礎見直しの結果、開発試験が終了するのが2016年であり、海空軍が受領後の訓練期間を考えると2016年は現実的ではない。
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明日の記事で、「イスラエルがF-35を受領するのは2018年以降」との話をご紹介する予定ですが、仮に未だ手を挙げてもいない日本が今年中に「F-35を売って」と叫んでも、他の共同開発国との関係もあり、2020年代前半になんとか・・・辺りが最速ではないでしょうか???
「続イスラエルの苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-23-1
「イスラエルがF-35で苦悩」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-01
まんぐーすは思います。松島基地を襲った津波でF-2が20機近く水没したり、F-22が買えなかったり、F-35の開発が遅れているのは、神様の与えてくださったチャンスやアドバイスではないかと・・
F-35.jpgつまり、「もういい加減、とりあえず戦闘機、と言った考え方を見直し、戦略環境の変化に謙虚に向き合え」とのメッセージではないかと・・
自衛隊の多くの隊員さんが泥にまみれ現場で汗している中、戦闘機パイロットは何してるんでしょうねぇ・・・。暇にしてるんだろうからよく考えて欲しいモノです。
F-35関連記事
「F-35の核搭載型に遅れ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-08
「F-35の大幅削減提言へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-11-12
「飴付きF-35の新契約」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-25-1
「戦術核を搭載するか」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-06
「ソフト開発がネック」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-03-11

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