連日お伝えしていますIISSマナマ・ダイアログに、ペトレイアス中央軍司令官が登場、12日の第5セッション「Regional Security Architecture」で、湾岸諸国との協力強化、イラク及び パキスタン政策について語りました。
エジプトからパキスタンまでをカバーする中央軍隷下には、現在23万人の米軍関係者が展開しており、さすがにフットボールの試合見物に行くわけにはいきません。バーレーンとの関係では、115年前に米国が当地に病院を設置して以来で、米海軍が湾岸に最初の拠点を作ったのもバーレーンです。
ペトレイアス司令官のスピーチでは・・・
●中央軍の地域での取り組み
防空及び弾道ミサイル防衛協力、早期警戒情報共有、対テロ施策、海上交通の安全確保と海賊対処、兵器拡散防止策、作戦行動情報の共有を中心に進め、地域情勢もあり、この一年間で作戦・訓練・取り決めの面で多くの進歩があった。早期警戒や各種防空分野、更に作戦情報共有の面で2国間から多国間の方向へより進めたい。
●イラクでの活動
現在11万5千の米軍を、来年8月までに5万人にする。2007年春には毎日200件程度あったテロが、最近では20件程度に減少している。最近発生したような大規模テロに引き続き注意が必要であるが、イラク軍や治安機関は確実に力を着けている。発電、病院などインフラの整備も進んでいる。
●過激派対策(アフガン政策の説明)
(新戦略については省略)2つの重要なメッセージがある。一つは米国の当地域への関与の決意である。2つ目は緊急性である。2011年7月には我々は兵力を撤収し始める。我々は出口に急いでいるわけではないが・・・。アフガン政府の「責任」とオバマ大統領は述べたが。(つまりアフガン政府自らが統治する力を養う姿勢を見せろ!)
●パキスタン情勢
ここ一年で目を見張る肯定的な展開が見られた。在パキスタンのタリバンによるパキスタン政府や一般市民への暴力に接し、パキスタン人や指導者のこれに対峙する姿勢は印象的なものとなった。パキスタンはこれにより多くの犠牲を出しながら耐えている。我々は、パキスタンの存続を脅かし始めた脅威に対する彼らの姿勢を認識しなければならない。
地域の国々への安全保障強化の呼びかけは、昨年のものと余り変わりません。進歩がないんでしょうね・・・。地域が一体となって千年前に生み出した偉大な数学の「ゼロ」の発見を例に、みんなが力を合わせることの重要性を説いています。千年さかのぼらないと適当な例がないんでしょうね・・・つらい立場のペトレイアス将軍に陸軍士官学校チアガールの笑顔写真を献上します。
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