ゲーツ長官が空軍士官候補生に迫る

2日、ゲーツ国防長官が米空軍士官学校を訪れ、士官候補生に激しい檄を飛ばしました。強烈です・・・・。
gateshol.jpgスピーチの締めが戦時の指揮官です・・ずしんと来ます。
●君たちは冷戦期に士官学校に入学したのではない。君たちは戦時に入学した、つまり将来戦争に参加することを知りつつ入学したのだ。セオドア・ルーズベルト大統領は言った。トランペットの響きほど気持ちを奮い立たせるものはない。なぜなら、それは休息や自分勝手な振る舞いをはねつけ、兵士を前進させ死に立ち向かわせる。君たちは皆、このトランペットの音に答えたのだ。全国民が君たちを喜び讃えている。
その他スピーチの中身は・・・
●世界的なテロや民族紛争、ならず者国家やライジングパワー、我々の直面している課題は伝統的な軍事手段のみでは解決できない。君たち若い士官は、国家が直面している新たな一連の脅威に対峙する勇気と指導力を発揮しなければならない。
gatesAFAC.jpg●今後米空軍は指揮官に、偉大な柔軟性、迅速性、想像力、意志を求め、更に過去60年間我々が準備してきたものとは異なった種類の紛争を考え、創造的に行動しなければならない。
若手の幹部は、上司に対して率直な助言を行うことによって貢献しなければならない。「士官として、もし君たちが明白な真実を述べず、正直さが推奨されないような環境を作り出したならば、君たちは自分自身と組織を機能不全にすることになる」
●イラクやアフガンの空や、地上にさえも、彼らが制服を初めて着た時には想像さえしなかった任務で、空軍人は招集され任務に就いている。車列の警護や、爆弾処理等の任務である。21世紀に、馬の背に乗って、B-52に近接航空支援を要求するなど誰が想像し得ただろうか。まことに皮肉だが、航空機が登場して間もない頃、航空機の騒音が陸軍の馬をおびえさせると反対したものが居たそうだ。
●大統領の新戦略に基づくアフガンでのサージに向け、空軍人には更なる働き、貢献と犠牲が求められている。
gatesAFAC3.jpg過去3年間で、空軍長官、空軍参謀総長、空軍戦闘コマンド司令官(ACC:戦闘機操縦者のボス)等々、空軍幹部のクビを容赦なく切り、ACC司令官に爆撃機パイロットを付けたゲーツ長官・・・。「この長く理不尽な戦いを経験した若い士官から、エアパワーの改革者が出ることを期待する」と現役幹部を切って捨てたゲーツ長官・・・
若い者への言葉にも情け容赦はありません・・・。おそろしや・・・。

(付録)
「(Ver.2)QDRから日本は何を読みとるべきか」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-04-01-1
「QDRから日本は何を読みとるべきか(Ver.1)」
  → http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-07

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