↓↓↓ 2011年のシャングリラ・ダイアログ関連記事は ↓↓↓
「米国の姿勢:シャングリラ2011」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-06-01
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ゲーツ国防長官が6月4~6日の間、シンガポールのシャングリラ・ダイアログ(IISS主催:アジア安全保障会議:The 9th IISS Asian Security Summit, the Shangri-La Dialogue アジア諸国の安全保障関係閣僚が勢揃い)に出席することが明らかになりました(現地で北澤防衛大臣を交えた日米韓国防相会談の開催が決定。25日の防衛大臣訪米後の記者会見で判明)。
ついでに、4日夜に韓国大統領のスピーチも決定しています。
何と行ってもアフガン問題が優先順位No.1の米国にとって、西太平洋地域の諸問題(北朝鮮は別にして)についてまとまって言及することはまれですので注目しているところです。特に昨年のシャングリラの発言は、「日本と韓国」への厳しい姿勢と「六カ国協議」に関する本音発言が際だっていました。
・・・と言うことで、昨年のシャングリラ・ホテルでのスピーチと質疑応答を昨年6月1日の記事等から振り返って頂き、次の週末のゲーツ演説への準備運動とさせていただきます。
(なお本日の写真は、31日の戦没者追悼記念日に向け、アーリントン墓地の墓石全部に国旗を立てる兵士とその激励に訪れたゲーツ長官です。)
(以下昨年の記事「アジア安全保障会議:ゲーツ発言」より)
(冒頭のジョーク)
昨年のこの場では、米政権が選挙によって変わっても米国のアジアへの基本姿勢は継続性を保つと言ったが、私自身がその継続性を体現して留任するとは思わなかった・・・。
●アジア全般への米国の政策
「米国は、地域でのプレゼンスや直接行動へのコミットメントを維持する一方で、これまでにも増して、パートナーが自ら自己防衛を果たせるような能力構築に力点を置いていく」と、その変化(a very real shift)の方向に言及しました。
(●日本と韓国に対し、)
両国と米はパートナーとして適当であるよう調整を続けてきた。しかし、依然として、パートナーとして準備し、全ての、くり返すが、同盟国としての全ての義務を果たすことができるパートナーでなければならない。
●(質疑応答:六カ国協議の評価)
現時点では期待されたような成果が出ていないかもしれない。六カ国協議の大きな利点の一つは、ロシアと中国を北朝鮮に関する安全保障議論に関与させることであり、ここから撤退することに利はない。
●(質疑応答:日本の核武装の恐れを感じないか?)
現時点でその可能性は遠い(remote)。それは彼らの考えることであるが。
●(質疑応答:北朝鮮の核能力は米国への直接脅威か?)
現時点で北朝鮮の核計画が米への直接的脅威とは考えていない。
●(テロとの戦いの定義や認識についての抽象的な質問に対し、トロツキーの言葉を引用して答えて)
You may not be looking for war, but war is looking for you.
●(ご参考)過去何度も引用した中国関連発言
中国が米国と、いわば対照的な戦い、つまり戦闘機対戦闘機や艦艇対艦艇の戦いをすることをそれほど懸念していない。
しかし、中国の我々の機動を妨げ選択肢を狭める能力に懸念をもつ。サーバー、対衛星・対空・対艦兵器、弾道ミサイルへの中国の投資は、米軍のプロジェクション能力と同盟国の支援能力を脅かす。特に海外基地と空母機動部隊に対して。これらは足の短い戦闘機の有効性を殺ぎ、いかなる形であれ遠方攻撃能力の重要性を増す。(以上 9月16日 ゲーツ国防長官 空軍協会大会にて)
(追加記事)
「(その3)シャングリラ・ダイアログ演説」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-05
「(その2)シャングリラ・ダイアログに向けて」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-03
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