↓↓↓ 2011年のシャングリラ・ダイアログ関連記事は ↓↓↓
「米国の姿勢:シャングリラ2011」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-06-01
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2日米国防省は、ゲーツ国防長官が2日から11日にかけてシンガポール、アゼルバイジャン、英、ベルギー(NATO)と独を訪問すると発表し、5日午前にアジア政策に関するスピーチをIISS主催のシャングリラ・ダイアログで行うと発表しました(写真は昨年の様子)。
米国防省HPには特別バナーが現れ、特別広報体制が執られています。
●4日のスピーチ(シャングリラ演説)について匿名の国防高官は・・・
地域の国防関係者が一堂に会することから、ゲーツ長官はこの機を捕らえ、種々の見直し特にQDRが示唆する点を初めて語ることになる。すなわち米軍の地域における政策、体制とプレゼンスについてである。
またゲーツ長官は、米国がアジアでの役割を重視していることを強調すると共に、地域の全ての国が相互に責任を負うことの必要性を強調するだろう。同時にアフガンやパキスタンへの支援に対し謝意を述べる。
昨年のこの会議でのスピーチで、ゲーツ長官は米国政策の「a very real shift」を予言しましたが、QDR、NPR、BMDR、国家安全保障戦略やJoint Air-Sea Battle Conceptを踏まえ、どのような「政策、体制、プレゼンス」を語るのか楽しみです。あわせて冒頭のジョークにも注目です。
●シンガポールに6日朝まで滞在し、その間に・・・
4日→インドネシア国防相と、インドネシアが地域の安保面でいかにしたらリーダーシップとれるか、を海賊対処や平和維持活動を通じて議論する
→NZランド国防相と、非核宣言をした同国との関係強化の方向性を協議する
→インド国防相と、本年はじめに話し合った国防協力を更に発展させるために協議する
→ベトナム軍高官と、地域の大きなプレイヤーたるベトナムと何が出来るかを協議する
→韓国国防相と、北朝鮮問題について協議する。韓国の対応を全面的に支援する
5日→モンゴル国防相と、アフガン協力への決意に謝意。シンガポール国防相とは地域情勢の意見交換
→日米韓3者会談(内容に関する記述無し。日本については本件に関し僅か1行の記述。他国は6-10行なのに・・・)
(当初計画では、3者会談で主に北朝鮮による韓国哨戒艦撃沈をめぐる対応について協議した後、中国行きを計画していましたが、台湾への武器輸出がらみの問題で中国訪問は中止になりました。)
●6~7日はアゼルバイジャンで、大統領と国防相と会談し、アフガン用物資の25%が同国を通過している事への謝意と今後の協力関係について議論します。
●7~8日は英国ロンドンで、キャメロン新首相、フォックス新国防相とヘイグ外務相と語り合います。
●9~11日はブラッセルでNATO国防相会議に出席してアフガン支援を要請し、11日中に独の軍病院で負傷兵を見舞い、最後に米軍基地の高校卒業式で海外で頑張る軍人姉弟へのメッセージをスピーチします。
日本への言及がこれだけ少ないのも異常です。防衛大臣がどうなってるかも判らない状況ですからね・・・ゲーツ長官は「カウンターパート」と3者会談することになっていますが、別れの挨拶になったりして・・・気合い入りませんね・・・。
インドネシア、インド、ベトナム、NZランド国防相との会談についてはたっぷり言及があり、それぞれに気合いの入った準備が有る模様です。
(追加です)
シンガポール到着直前の機内で同行記者団に対して語ったところを速報で米国防省HP記事から・・・
●日米安保50周年に触れ
“We are in the midst of the 50th anniversary of the Mutual Security Treaty,” he said. “This is a great year for the Japanese-U.S. security relationship,
●NKによる韓国海軍艦艇攻撃に触れ
and I think that the sinking of the South Korean ship by [North Korea] simply underscores for everybody that there are security challenges in Northeast Asia, and therefore, the importance of the security relationship between the United States and Japan.”
Gates expressed his hope that Hatoyama’s successor would speak to the importance of that relationship early on.
●鳩山総理退陣に関し(普天間問題が影響ではないかと問われ)
Gates said he believes “a number of domestic issues” also were factors, but that as the security relationship between the two nations moves forward, it must remain strong.
●普天間問題について言及し・・・
“By the same token,” he added, “I think we have to be sensitive to some of the concerns that have been expressed by the Japanese in terms of training and noise and some of those things, and we will be working with the Japanese to see if there are ways to mitigate that.”
日本のメディアも同行しているような印象ですが、もう少し丁寧にフォローしてほしいものです。
(関連記事)
「(その3)シャングリラ・ダイアログ演説」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-05
「シャングリラ・ダイアログに向けて」
→ http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-29
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