人事の噂第2弾です。ちなみにはずれた「噂」第1弾は
→「空軍トップが統合No2へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-08-10-1
24日付軍事情報サイト「DOD Buzz」が伝える「人事の噂」は、次の米空軍参謀総長に現ACC司令官(Air Combat Command)のフレイザー大将(Gen. William Fraser)が就任するのでは、との噂です。
フレイザー大将の人物像は・・・
●戦闘機パイロットではない。爆撃機のパイロット(B-52, B-1B, B-2)として恐らく初めてACC司令官に就任した人物。
●07年10月から08年9月まで、空軍副参謀総長として勤務。(Holylandの推測ですが、B-52による核爆弾誤輸送事件を受けた、空軍の爆撃機及び核部隊の建て直しのための特命人事)
●極めて率直にものを言う人物。現在の空軍幹部は、2008年に空軍長官と空軍参謀総長を同時にクビにしたゲーツ国防長官を恐れ、何も発言できなくなっているので、特にそのストレートな発言が注目を集めている。
●しかし、それ故に歴代戦闘機パイロットの長老が努めてきたACC司令官ポストを、爆撃機パイロットでも勤まっている、との噂。
●同大将はマレン統合参謀本部議長の補佐官を努めた経歴のほか、空軍のISRセンター長や統合の衛星偵察業務を統括していたこともあり、空と宇宙と情報分野にも造詣が深い人物として時代の要請に応える人材と見られている。
●「噂」第一弾では、米戦略コマンド司令官で宇宙飛行士のチルトン大将を候補者としていたところ、その求める人物像に一貫性がある点も興味深い。
現空軍参謀総長シュワルツ大将は・・
●空軍特殊部隊AC-130等のパイロットで、戦闘機乗りでない参謀総長として、関係者に衝撃を与えた。
●(噂・第1弾同様に)依然として統合参謀本部副議長への移動の可能性有り(本年のクリスマス時期に)
●空軍内の目立たない輸送コマンド司令官として勤務していた2008年ところ、誰も真剣に取り組まなかった新型装甲車両のイラクやアフガンへの輸送に東奔西走し、ゲーツ長官の信頼を得ると共に、ゲーツ長官が嫌っていた戦闘機パイロットマフィアでもなかったことから抜擢されて参謀総長へ。無人機導入に積極的に取り組み、ゲーツ長官に応じた人物。
現統合参謀本部副議長のカートライト海兵隊大将は・・・
●本年クリスマス時期に退役し、ホワイトハウスの安全保障問題担当大統領補佐官への就任が噂されている。
●現大統領補佐官のジョーンズ元海兵隊大将は、その調整能力に疑問符がつけられ、機能していないとの評価が聞かれる。
●統合参謀本部副議長は、統合レベルで各種計画や予算配分の指針を定める任務を持っており、2010QDR作成時も中心的な役割を果たしている。
●長期計画作成の過程で世界情勢の変化や脅威の動向をつぶさに見てきた人物であり、計画作成に求められる調整能力を発揮した事で、安全保障問題担当大統領補佐官として「白羽の矢」がたったモノと思料される。
///////////////////////////////////
最近人事の動きが多く報じられるようになってきました。ゲーツ長官が残り任期を突っ走るため布陣固めでしょうか。
しかし飛び交う噂は、どれもそれなりの一貫性があり、旧来思考の人間(戦闘パイロット)をはずし、新たな思考への期待や宇宙・情報ISRの重視姿勢が鮮明です。
日本人で話できる人材が、ますます不足するのでしょうね。
(おまけ)
「(2/2)「防衛白書」5つの背信」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-12
「(1/2)「防衛白書」5つの背信」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-11
コメント