“There is a lot more coming,” he predicted.
(JFCOMの廃止だけでは済まないであろう。今後、更に同様の動きがあるだろう)
11日の週、米国防省の経費削減策の一環として廃止されることが決定しているJFCOM(Joint Forces Command:統合戦力軍)のオディアーノ司令官(Army Gen. Raymond T. Odierno)が、現在の検討状況と自身最後の仕事になるであろう「つらい仕事」への思いを語っています。
昨年11月、厳しいイラク派遣部隊司令官から現JFCOM司令官に着任したばかりの同司令官ですが、「この厳しい経済情勢下に部下を解雇する任務は、私の肩に重くのしかかっている」とその苦悩を語っています。
JFCOM廃止は昨年8月ゲーツ国防長官によって提案され・・・
廃止のスケジュールは
●本年1月6日、オバマ大統領が正式に同意。閉鎖計画立案は数ヶ月前から開始して内におり、今後30-45日の内に完成するだろう。
●同コマンドは9-10ヶ月以内に閉鎖。ただし、他に移管する業務の移管終了には12-15ヶ月が必要
●同コマンドの閉鎖と一部業務の移管によって、年間約360億円の予算削減になる。
業務整理の方向は
●廃止の中にあって、どの業務を残すべきかを検討してきた。統合訓練、コンセプトやドクトリン開発、緊急ミッション任務付与の任務は他組織で生き残るだろう。
●現有77個の主要任務の内、24は完全になくなるだろう。(具体的には語らず)
●スタッフが具体的に細部を詰めているが、以下の4つに着目・・・
「残る機能も効率性や効果度を改善」
「ハンプトン・ロード周辺所在する他国関係者やNATO機関との関係を維持」
「統合運用の推進役機能を維持」
「体制変換に伴う勤務者への支援」
人員の削減と整理は・・・
●JFCOMの勤務員約4000人の半数の仕事が廃止されるが、外部委託部門がより影響を受ける。廃止対象ポストを早急に特定したい。そして誰が残ってどの職務に就くかを明らかにしたい。
●不安定な将来の中で黙々と業務に取り組む同コマンドの兵士と職員に敬意を表する。
●閉鎖計画策定は厳しい仕事である。しかし私はその任に当たり、約1900人の職を失う人を特定しなければならない。我々は職を失う人達に可能な限りのことをし、彼らが前進する支援して負担を緩和したい。
●我々はベルトを更に絞ってスリム化を進めなければならない。JFCOMの廃止だけでは済まないであろう。今後、更に同様の動きがあるだろう。
●私自身も、この作業の最後には解雇されるであろう。
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JFCOMは、まだ設立されて10年あまり?の新しい組織で、統合に関するまとめ役として鳴り物入りで立ち上がりました。
NATOをはじめ多数の外国将校を連絡官として招いて統合や国際協力のコンセプト作りや訓練を主導する任務を持っていたのですが・・・。確かに・・イラク・アフガンに関し役立たずだったんでしょう・・・
イラクでの米軍撤退を順調に遂行した立て役者の同司令官ですが、本土勤務においても厳しい任務が待ていました・・・。
でもこの厳しい任務は、財政経済情勢と脅威の変化に備える将来に向けた一歩です。どこかの国のように、小手先の微調整でごまかしていると・・そのうち「ゆでガエル」に・・・
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