28日付「defense Tech」がワシントンポスト紙の記事を引用しつつ、米空軍がエチオピア内陸部の民間飛行場(Arba Minch)に同居する形で無人偵察機MQ-9リーパーを配備していると報じています。
WP紙は本施設(基地?)について、「数億円が投入されたと思われる施設は、既にアルカイダの一派al Shababの掃討の拠点として使用され、当地を発進したMQ-9はソマリア上空で使用されているのだろう」と伝えているようです。
現在の施設規模等について・・・
●半エーカーほどの施設が高いフェンスに囲まれ、中が見えないようになっている。
●米空軍は質問に対し、「建設途上にある同施設は、数ヶ月前から米空軍兵士が使用し、非武装のリーパー無人機が実施するISR任務を支援している」と語った。
●民間飛行場施設を利用した旅行者によれば、兵士と契約業者が空港施設のカフェで食事をしていたが、米国スタイルの食べ物が供されていた。
左上の地図で見ていただけるように、同飛行場はエチオピアの内陸部に位置していることから、「defense Tech」はその意図を以下のように推測しています。
●これまで筆者の知る範囲では、ディプチにソマリアやイエメンでの活動を視野に置いた作戦のハブ基地が設けられ、アフリカの角地域にも数カ所の無人機基地が設けられている
●また、インド洋のセイシェル島やソマリア沖の艦艇からも無人機が運用されているようだ
●しかしこのエチオピア南西部の飛行場は、ソマリアよりは南スーダンやウガンダ、更にケニアに近い。最近100名余りの武装米国兵が、中央アフリカで脅威と成りつつあるウガンダの武装勢力(LRA:Lord’s Resistance Army)鎮圧の支援に派遣されたところである。
●また、サハラ砂漠周辺のアフリカ諸国を米軍関係者が定期的に訪問し、「マグレブのアルカイダ」との戦いを支援している事も忘れてはいけない。
●一方で、これまで表沙汰になることを避けてきたアフリカでの無人機基地建設やLRA討伐支援を、なぜ今になって明らかにしたのだろうか?
●アフリカで活動を活発化させる中国を牽制するためであろうか? 国防相の関心が高まる何かがあったのだろうか?
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南スーダンへの自衛隊派遣準備命令が出でいますが、そんな関係もありアフリカの話題を取り上げてみました。
南スーダンへ派遣される隊員さんの上空も飛んで、是非ISR活動や必要ならば悪者を攻撃して欲しいモノです。
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