ザッケローニ監督が語る

zacck1.jpg日本代表のザッケローニ監督が、昨年12月29日に行われたイタリア人記者とのインタビューで、日本サッカーについて語っています。同監督は日本人選手やJリーグについて賛辞を送っています。
「3-4-3」システムへのコメントや「ブラジルの優れた指揮官たちが国外に出るとき、まずは日本で飛躍しようとするんだ」との興味深い発言もあります。
Q:日本での経験はいかがですか?
A:仕事と人生の両方の経験をしていると言えるね。日本人は素晴らしい。大変な敬意を払うし、礼儀正しいんだ。義務に忠実で、ルールを遵守する。それがほぼすべてにおいて、常に機能するんだ
Q:日本代表では素晴らしい成績を収めています。1月にはアジアカップを制しました。
Zacck.jpgA1:すべてがとてもうまくいっている。チームは成長しており、期待以上の結果を残しているよ。2014年ワールドカップ予選を戦っているから、さらに成長しなければいけない
A2:アジアサッカーは成長している。自分たちが有利と見られていることは分かっているよ。だが、オーストラリアや韓国以外にも、中東の国々に気をつける必要がある。彼らにはホームの強みがあるからね。テヘランやバグダッド、ベイルートで戦うのは簡単じゃないんだ
Q:日本サッカーはどのレベルにあるのでしょう?
A1:今年は震災の影響でリーグ戦の開催が数カ月に縮まった。それでサプライズもあったね。優勝したのは2部から昇格したチームだったし、元旦には天皇杯決勝があるが、2部チーム同士の対戦だ」
A2:日本には素晴らしい監督たちがいるブラジルの優れた指揮官たちが国外に出るとき、まずは日本で飛躍しようとするんだ。それに、ドラガン・ストイコビッチのようにセルビア人監督もいる
zacck3.jpgA3:Jリーグでは(観客からの変な)プレッシャーがなく、スタジアムが満員で、ブラジルのような非常にテクニカルなサッカーをする。日本の選手たちは高さがないが、スタミナが素晴らしく、最高の技術を持っているよ。
A4:ヨーロッパで26人もプレーしているのは偶然じゃない。今は香川や内田、長谷部、宇佐美のようにドイツが最も多い。モスクワの本田やインテルの長友、オランダやスペイン、イングランドでプレーしている選手たちも忘れてはいけない。4人の日本人と4人のイタリア人のスタッフがヨーロッパと日本の全員をチェックしている
Q:日本にセリエAでもやれると思う選手はいますか?
A:問題なくやれる選手はたくさんいる。非常に興味深い若手もいるよ。だが、代表監督として名前は出したくない。香川や本田ら、すでに知られている選手だけじゃなく、私の代表チームにはとても興味深い選手たちがいるんだ。トップクラスのチームに所属していなくてもね
Q:監督は3-4-3の先駆けですが、日本代表では採用していませんね。
A:この機会にはっきりさせておこう。私が3-4-3を使ったのはそう多くない。ウディネーゼ、ミラン、トリノでのことだ。インテルでも3-4-3で始め、7試合で6勝したが、それから(フランチェスコ・)ココが負傷し、代役がいなかったから、4-4-2を選んだ。ザッケローニは3-4-3の信奉者と言われることが多いけど、それは事実ではない。もう何年も昔のことだ
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zacck2.jpg最近日本ではその数が減りつつある、安心して話が聞ける「大人」を感じさせる人物です
自分のために主張したり、自分のために言葉を足したりしない・・・。組織を束ね、ナショナルチームの立場や影響力に配慮し、メッセージを明確に。
「ブラジルの優れた指揮官たちが国外に出るとき、まずは日本で飛躍しようとするんだ」・・・そうなんでしょうか。そうであれば嬉しいですね。
数学・文化・スポーツ過去記事
「数学:リーマン予想に驚愕」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-11-16
「証明完了ポアンカレ予想」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-12-24
「長谷部誠:心を整える」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-01
「長友を変えた教師」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-22
「駒野を慰めたパラグアイ選手」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-06-30
「W杯:小野剛さんの分析再び」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-05-2
「川渕三郎51歳の左遷から」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-09-22
「16強を川淵三郎が語る」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-14-2
「双葉山:未だ木鶏たりえず」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-27
「ショパン国際ピアノコンクール」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-09-18
「写実絵画の専門美術館」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-27-2

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